ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 夏休みの自由研究で「わが家の防犯」をチェック
8月も今週いっぱい、来週の月曜日からは子どもたちの声が学校に戻ります。夏休みの宿題を必死でやっているお子さんも多いのではないでしょうか。夏休みの宿題の中でも子どもたちを悩ますのが「自由研究」。筆者も、子どもの時に大いに困って、親の手も借りながらどうにかしのいだ記憶があります。
実益もあるテーマ「安全マップの作成」
過去、「子どもの防犯ブログ」で、自由研究のテーマとして通学路や、遊び場など、子どもの活動する地域の「安全マップの作成」を提案したことがあります。地域の「安全マップ」の作成は、たとえ子どもの中でテーマが重なったとしても、異なった目線からの多くの発見があります。子どもの防犯意識を高めるという意味で、実益がある良い自由研究のテーマだと思います。
対象を地域からより絞り込んでみよう
さて、今回は、子どもの防犯意識を高めるもう一つの自由研究のテーマを提案させていただきます。安全マップの作成では、子どもの活動地域に着目し、そこに潜むリスクを発見、分析することで、子どもの防犯意識を醸成する効果がありました。今回のコラムでは、自らを取り巻くリスクの発見・分析する範囲を「通学したり遊んだりする地域」から、自分が寝起きし、生活する場所である「わが家」にまで絞り込んで見たいと思います。言わば「わが家の防犯弱点診断」です。
「わが家の防犯弱点診断」の作成
たとえば、わが家のすべての窓について、建物開口部に求められる4つの役割、「通行」「視認」「採光」「通風」のどれを実現するために設けられた窓かを分析する研究が考えられます。そして、不用な「通行」の機能がある窓は、それをどうやって制限するかを考えてみましょう。
また、窓や玄関など、家の開口部への家の外からのアクセスルートの分析や、過去の事例から、「家を訪ねてくる可能性のある人」を列挙し、それぞれの人に対してどのように対応するかを考えるなどの具体的テーマもあるでしょう。
「わが家」は、地域と比較しても身近な存在であり、生活する上での子どもの防犯意識を醸成するための優れた研究対象です。研究テーマが同じになったとしても、「わが家」という対象はそれぞれで異なるため、その内容が重なることはありません。また、地域の安全マップの作成と比べ、研究対象がすぐ側にあることから、夏休みの終わりという締切に追われた子どもにも取り組みやすく優れたテーマです。
国語や算数ばかりでなく「自らの身を守るための知識」も大切
「自らの身を守るための知識」は、本来は万人が必要とするものでありながら、それを系統的にきちんと学ぶ機会はあまりないのが実情です。「夏休みの自由研究」が、自らの身を守る意識を高め、行動を起こすためのきっかけになればと思います。進学には国語や算数の知識も大切ですが、これからの時代を過ごす子どもたちには、「自らの身を守るための知識」はそれに勝るとも劣らないくらい重要な知識なのではないでしょうか。
(参考)
・子どもの防犯ブログ「自由研究に困ったら...「安全マップ」をつくってみよう!」
・安心豆知識「窓の役割から防犯対策を考える 建築学の観点から」
・安心豆知識「侵入の足場をなくすという視点」
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利康文
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