ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 増加した振り込め詐欺の被害金額
警察庁の発表によると、2011年の振り込め詐欺の認知件数は6255件で、これで3年連続の減少となりました。2010年に比べて5.8%の減少です。また、振り込め詐欺のうち、7割以上がオレオレ詐欺となっています。
オレオレ詐欺の割合が増加
昨年の振り込め詐欺のうち、オレオレ詐欺は4628件とかなりの割合を占めています。右の図のように、振り込め詐欺全体の件数は減少しているものの、オレオレ詐欺に関しては2009年を最低に、2年連続で増加しています。
また、2009年頃までは、振り込め詐欺全体に占めるオレオレ詐欺の割合は4割程度となっていましたが、2010年に66%、2011年に73%と割合が上昇しています。
被害総額が増加
振り込め詐欺の件数は減っているものの、被害金額については増加となっています。昨年の被害総額は127億8179万円となっており、一昨年の100億8804万円に比べ26.7%の増加です。その分、1件あたりの被害金額も増加しており、犯人の要求金額が上昇していることが伺えます。事件1件あたりの被害金額は、一昨年は156万円となっていたものが、昨年は214万円となっています。
だまされる被害者が悪いのか
オレオレ詐欺を始めとする振り込め詐欺は、すでに誰もが知っている犯罪となりつつあります。しかし、その犯罪を知っているにも関わらずだまされてしまうのは、決して被害者が悪いのではありません。犯人側は、心理的に揺さぶりをかけて冷静さを失わせるという、ずる賢い方法を使ってきます。
いつもは冷静な人でも、身内の一大事となれば一刻も早く助けてあげたいと思うのでしょう。その結果、まんまとだまされてしまうことが起こるわけです。しかし、「あの孫がそんなことをするわけがない」「息子はそんなことをするわけがない」と身内を信じることで、冷静に対応することができるかもしれません。
変化する手口に注意
息子や孫などを装い、さらに警官役や弁護士役まで登場して、お金をだまし取ろうとするオレオレ詐欺ですが、かつてはATMに出向かせてお金を振り込ませる手口が多かったようです。ところが最近では、犯人が被害者の自宅までお金を取りに行くという手口が多いようです。犯人側も手を変え、品を変えアプローチしてきます。変化する手口に対して、常にアンテナを張っておくことも被害を防止するためには必要です。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
振り込め詐欺とオレオレ詐欺の推移
(警察庁)
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