ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > インターネットで写真を使う際に注意すること
先日、部屋を片付けていたら、未使用の写真フィルムが出てきました。もはや使い道がないため、あえなくゴミ箱行きとなりました。今やカメラといえば、デジタルカメラ(デジカメ)が当たり前となり、フィルムカメラはほとんどなくなりました。
「Exif(エグジフ)」を知っていますか?
デジカメで撮った写真の情報は、フィルムではなくメモリーなどの媒体に、電子データの形で保存されます。その電子データにはメインの画像情報に加えて、写真を撮影した際の属性情報も付加されます。このデータの保管形式は「Exif: EXchangeable Image File format」(エグジフ)と呼ばれており、事実上デジカメ画像記録の世界標準となっています。
Exifとは、デジカメが出はじめの頃に日本のメーカーによって提唱されたもので、画像とともにその属性を記録する規格です。電子機器メーカーなどの業界団体によって標準規格とされ、映像製品に標準的に採用されています。
もともとは、カメラやレンズなどの機種情報や、「シャッタースピード」などの撮影情報を属性として記録し、画像データを写真としてプリントアウト(現像)する際に役立てる目的で作られた規格でした。今はその他のお役立ち情報も記録されるようになっています。
GPS機能を持ったデジカメが登場
この秋リリースされるデジカメの「売り」の一つに、撮影場所の情報を画像データに付加する機能があります。人工衛星からの電波で位置を特定するGPSによって撮影時の緯度、経度などの位置情報を得て、Exifとして画像データとともに記録するものです。この機能は、数年前から、いくつかのデジカメに搭載されはじめたのですが、写真から撮った場所が分かるという便利さが受けて、今年に入りその動きが本格化しはじめました。
画像データの取り扱いに注意
撮影時の日時、場所などの情報が画像データに付加されることは、写真の整理が便利になるというメリットがある反面、さまざまな情報が漏洩するというデメリットも生じます。
デジカメで撮った写真をホームページに貼り付けたり、ブログなどで公開したりする場合には、十分な注意が必要になるということです。
家で撮った写真をインターネットで不用意に公開すると、自宅の場所という個人情報を不特定多数に知らせてしまうことにつながります。グラフィックソフトで大きさを変えるなどの画像編集をしたからといって安心していると、属性データは残っているというケースも少なくありません。世の中には、デジカメによって画像情報とともに記録された属性情報を削除する機能を持つソフトウェアが多く存在します。写真を公開したり、人に渡したりする際には、これらのソフトを使い「意識的に」属性情報を削除しましょう。
GPS機能付きのデジカメが普及するにつれて、これからの写真には「いつ」「どこで」撮ったという属性情報が付加されるのが、普通になることが予想されます。インターネットなどで写真を公開する際には、これらの属性情報が付加されていないかに常に注意し、それを削除することも忘れてはいけません。不用意に公開した写真が、犯罪者を呼び寄せ、被害につながることもゼロとはいえないのです。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利康文
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