ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 「正月事始め」とは 余裕をもって準備を始める日
師走も半ばに入り、いよいよ年の瀬という感が強くなっています。古くから、本日12月13日は「正月事始め」と呼ばれ、新年を迎える準備を始める日と言われています。旧暦12月13日が、万事に吉とされる日(鬼宿日)であったことから、この日に新年を迎える準備を始めるようになりました。本日、多くの寺社などで正月を迎える準備の一つとして、「すす払い」などの大掃除が行われます。
大掃除というと、本当に年が押し詰まってから行うという印象が強いのですが、交通機関が発達していなかった昔は、奉公人など住み込みで働いている人が実家で新年を迎えられるように、歩いて帰る日数を考慮して、この日から大掃除を始めていたということです。
今年もあと数日という時になってから、あわただしく大掃除に取りかかるのではなく、人々の都合をきちんと把握して、暦から逆算して計画的に行っていたという昔の人の知恵。万事に吉の日だからこの日に新年を迎える準備を始めるというのは、もしかすると後付けの理由で、時間的な余裕を持って準備をすることで、さまざまなトラブルを避けるという意味があったのかも知れません。
年末の大掃除は、家の中にあるリスクを見直す良い機会です。厚生労働省からは、家庭内の不慮の事故で、2008年の1年間で、実に1万3千名もの命が失われているとの発表がなされています。家庭内の不慮の事故では、浴室における溺れや、通常の生活空間における転倒、転落などが多くなっており、特に高齢の方はそのリスクが高くなっています。
皆さんも今年の年末大掃除の際には、家の中に存在する事故のリスクを探し、つまずいたり、スリップしたりしそうな場所があった場合、何らかの対策をしてみてはいかがでしょうか。
今であれば、ホームセンターで、手すりの部品や、スリップ防止用品などの何らかの対策品を購入するにも、また業者さんに依頼するにも、年が本当に押し詰まるまでには時間があるため、余裕をもって対応できるのではないかと思います。
本当に差し迫ってからしか行動しないのは、人間の性なのかもしれませんが、台風が近づいた時や、新型インフルエンザが流行った時などの、ある程度予測可能なリスクに対しては、状況をきちんと把握して、時間を逆算して計画的にことにあたる必要があるのではないかと思います。とりあえず、今日の「正月事始め」、自分の抱えているリスクを見直し、できるところから対策を始めてみてはいかがでしょうか。
(参考)
・平成21年度「不慮の事故死亡統計」の概況:不慮の事故による死亡の年次推移(厚生労働省)
・セコムニュース「セコムと細田工務店が『住まいのあんぜんリペアサービス』を開始」(2009/4/10)
・セコム・ホームサービス(「住まいのメンテナンス」メニュー)
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
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