ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 2009年の刑法犯認知件数は、およそ170万件
昨年の犯罪統計の詳細は、まだ発表になっていませんが、速報版が警察庁から発表されました。ちまたでは治安悪化が叫ばれていますが、犯罪件数は2003年以降減少を続けています。
2009年も前年比で減少となり、刑法犯の認知件数はおよそ170万件となりました。これは、1991年の頃と同じくらいの件数です。1990年前後といえば、1989年12月の大納会で、日経平均が史上最高値の3万9000円をつけた後に大暴落し、翌年下期にはその半値に近いところまで下落するという、いわゆるバブル崩壊が起こった頃です。
さて、犯罪の内訳では、殺人事件が戦後で最も少なくなりました。また、2009年上半期を集計した時点で、ひったくりが一時問題になっていましたが、対策強化を行ったためか、2009年通期では前年比0.6%減になりました。
一方、コンビニ強盗は前年比46.6%増えました。上図は、2004年に警察庁がコンビニ強盗の統計を取り始めて以来の推移ですが、昨年の前年比12%増に比べ、激増といってもいいくらいの増え方で、これまでの最多件数となりました。コンビニは身近にあるためか、手っ取り早くお金を盗むことができそうなイメージが強いようで、景気低迷を受け非常に増えた模様です。
株価推移を見ると、20年前くらいのバブル崩壊後とまではいきませんが、いまの経済状況は決して順風というわけではありません。しかし、リストラや就職氷河期など、あの頃の状況に似ている部分もあります。このような状態になると、犯罪件数にも影響が出てくる可能性があります。コンビニ強盗のような件数増加が、犯罪全体に波及しないでほしいものです。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
コンビニ強盗の件数の推移
(警察庁)
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