第134回 女性を狙った犯罪が微増・・・2012年の犯罪情勢から学ぶ、女性の防犯対策
こんにちは。7月に入ると、"サマーセール"の文字が気になりますよね。今すぐ着られるものがすでにオフ価格となると、お財布のヒモが緩みがちです。定番ものは定価で買って、今年の流行り物はセールで賢く購入しようといつも思っています。ちょっとしたおしゃれの冒険もセール価格ならでは。などと、結局、買い物するための自分自身への言い訳に過ぎないのかもしれません。防犯に関しては、言い訳しない「防犯女子」で、がんばります。
2013.7.10更新
警察庁から2012年の犯罪情勢が発表されました。刑法犯に関わる女性の犯罪被害者件数(「被害者の年齢不明」、「法人・団体」および「被害なし」を除く認知件数)は36万3534件で、刑法犯被害件数に占める割合は33.3%。2011年に比べ、犯罪全体の件数はわずかに減少しているものの、女性が被害に遭う割合はわずかに増加しています。今回は、昨年1年間の犯罪情勢を振り返り、しっかり対策できる「防犯女子」を目指しましょう。
全体は減少傾向も、凶悪犯罪・女性がターゲットの犯罪は増加
犯罪者件数全体は、2011年よりもわずかに減少していますが、女性の被害件数を罪種別で見てみると、殺人は5.4%増加、強盗は2.2%増加、強姦は4.6%増加など、より凶悪な犯罪はわずかに増加しました。女性が被害に遭う犯罪の割合も増加しているので心配です。
20歳代でなくても過信は禁物
被害に遭った女性を年齢別にみると、最も多いのは20歳代。ですが、「私は20代じゃないから」との油断は禁物です。グラフを見てもわかるように、どの年代でも被害に遭う女性はいるのです。
女性が被害に遭いやすい犯罪
女性の犯罪被害の約8割を占めるのは、2011年と同じく窃盗で、27万2220件。特に女性が被害に遭いやすい、狙われやすいという認識を持つことが大切です。
また、20歳代の女性が最も窃盗被害に遭っています。バッグの持ち方、歩き方、防犯ブザーの活用など、防犯対策を積極的に取り入れましょう。30歳代や40歳代であれば、窃盗に次いで、暴行や脅迫被害も多発しています。
場所別にみる犯罪被害状況
- 【女性が被害に遭いやすい場所と犯罪】
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被害場所 罪種 一戸建て住宅 ・・・ 窃盗、詐欺、暴行 共同住宅 ・・・ 窃盗、詐欺、暴行 道路上 ・・・ 窃盗、暴行、強制わいせつ 駐車(輪)場 ・・・ 窃盗、暴行、強制わいせつ 都市公園 ・・・ 窃盗、強制わいせつ、傷害 列車内 ・・・ 窃盗、強制わいせつ、暴行 駅・鉄道施設 ・・・ 窃盗、暴行、傷害
屋内・屋外、どこにいても「ここなら絶対安全!」という場所はありません。屋外にいるときは気をつけようという意識が働きやすいですが、自宅にいても、居空き、忍び込みといった犯罪被害に遭う可能性があります。自宅に戻ってきたからと、安心するのは禁物です。
そのほか、見落としがちなのが、駐車場や駐輪場です。車や自転車が盗られるだけでなく、暴行や傷害事件も発生しています。
しっかり対策、目指せ「防犯女子」!
犯罪発生の現状を知り、「他人事」から「自分事」にしましょう。まずは、手軽に取り入れられる防犯対策から始めましょう。
1:自分の周りの犯罪状況をタイムリーにキャッチ
Facebookでは、毎週木曜日に女性の防犯対策をご紹介しています。また、Twitterでは、毎日女性の防犯対策をつぶやいています。
2:安全を確保できる場所を常にチェックする習慣を
通勤・通学で通るルートやよく行く場所にある、交番や24時間営業しているお店など、明るくて人がいて、助けを求めることができるいざというときに逃げ込める場所、避難場所をチェックしておきましょう。また、万が一在宅時に犯罪に巻き込まれた場合を考え、自宅からの避難経路や近くの交番を確認しておきましょう。
3:防犯グッズやホームセキュリティを活用する
外出時は防犯ブザーを携帯、自宅では、侵入犯罪を防ぐ補助錠などを積極的に取り入れてください。あんしんコラムでは、外出時に役立つ防犯グッズや、気軽に設置できる自宅の防犯グッズを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
自宅では、ホームセキュリティを活用するのもオススメです。最近では、賃貸マンションでも、ホームセキュリティが標準設置されている物件もあります。不在時はもちろん、在宅時もしっかり防犯対策できます。
犯罪情勢を知り、より防犯意識を高めていただけたでしょうか?「私は大丈夫」という根拠のない自信を捨て、「防犯女子」として、できる防犯対策から取り入れて、「安全・安心」の毎日をお過ごしくださいね。
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