第104回 2011年の犯罪情勢から女性が被害に遭いやすい犯罪チェックで防犯対策
こんにちは。四国から関東で梅雨が明けた昨日は、全国各地で30度以上の真夏日になりました。いよいよ夏本番ですね!熱中症や日焼けなど健康に気をつけなくてはいけない季節ですが、防犯対策は、1年中気をつけなければいけません。今月7月5日と6日は「セコムの日」でした。そして、毎月18日は、セコムが制定した「防犯の日」です。なので、今日は月に1度の「防犯の日」!夏は、楽しいイベントで気が緩んでしまうシーンが多くなったりする時期。今一度気を引き締めて毎日を過ごしましょうね。
2012.7.18更新
警察庁から2011年の犯罪情報が発表されました。刑法犯の認知件数は148万765件。一昨年に比べて10万5091件減少しています。これは、警察の取り組みはもちろんのこと、一人ひとりの防犯意識の高まりも犯罪抑止につながっているのだと思います。今回のコラムでは、統計から、女性が被害に巻き込まれる犯罪についてクローズアップしてみましょう。
後を絶たない女性を狙った卑劣な犯罪
刑法犯に関わる女性の被害者件数(「被害者の年齢不明」、「法人・団体」および「被害なし」を除く認知件数)は38万6,883件で、刑法犯被害件数に占める割合は33.1%。女性の被害件数も減少しているものの、暴行や強制わいせつなど、卑劣な犯罪は後を絶たないのが現実です。犯罪の傾向を知り、しっかり対策しましょう。
年齢別、女性の犯罪被害状況
被害に遭う女性を年齢別に見ると、20歳代未満から20歳代、30歳代の女性が被害に巻き込まれるケースが多いことが分かります。「予想どおり!」と思う方も少なくないことでしょう。しかし、40歳代以上の女性も、数多く犯罪に巻き込まれているんです。「犯罪に巻き込まれない女性はいない」という現実をしっかり認識しておきましょう。
罪種別、女性が被害に遭いやすい犯罪
被害別にみると、窃盗被害に遭っている女性は女性被害全体の80%を占めています。
スリやひったくりといった犯罪は、男性に比べて力の弱い女性が狙われやすい傾向にあること、また、女性はバッグの中にお財布や携帯電話など貴重品がすべて入っていることが多いため、ターゲットになりやすいと言われています。
場所別、女性が被害に遭いやすい犯罪
- 【女性が被害に遭いやすい場所と犯罪】
-
被害場所 罪種 一戸建て住宅 ・・・ 窃盗、詐欺、暴行 共同住宅 ・・・ 窃盗、詐欺、暴行 道路上 ・・・ 窃盗、暴行、強制わいせつ 駐車(輪)場 ・・・ 窃盗、暴行、強制わいせつ 都市公園 ・・・ 窃盗、強制わいせつ、傷害 列車内 ・・・ 窃盗、強制わいせつ、暴行 駅・鉄道施設 ・・・ 窃盗、暴行、傷害
場所別でみると、住宅や道路上、公園などさまざまな場所で犯罪が起こっており、「犯罪が起こらない場所はない」ということがお分かりいただけると思います。犯罪は、すべての場所で起こりうるということを認識しましょう。
また、犯罪者は「目・音・光」を嫌うと言われています。人目の届きにくいところ、暗いところなどは防犯意識をいつも以上に高く持つことが防犯対策の第1歩です。
「防犯の日」だからこそ防犯対策をおさらいしましょう!
1:窃盗に遭わないために
スリやひったくりに遭わないように、口の開いたトートバッグは極力避け、中身が見えないよう工夫しましょう。また、万が一に備え、持ち歩く貴重品は最低限にし、クレジットカードやキャッシュカードは、利用停止手続きが速やかに行えるよう、連絡先やカード番号を控えておきましょう。
2:暴行、傷害、強制わいせつに遭わないために
「私は大丈夫」という根拠のない過信や油断は禁物!特に、帰りが遅くなる場合などは、明るく、人通りが多い道を選びましょう。警察や自治体が配信する「安全・安心」メールなどで、地域で発生している犯罪情報を活用するのも有効です。
多くの地域では、午後10時から午前0時にかけて、強制わいせつなどが発生しやすいので、いつも以上に警戒心を持って行動しましょう。
3:詐欺に遭わないために
消費者トラブル、オレオレ詐欺、インターネット詐欺など、さまざまな巧妙な詐欺があります。本当に必要なものかどうか、どこで購入するかなど、冷静に考えることが大切です。「おかしいな」「なんだか不安」と感じたら、家族や警察、消費生活センターなどに相談しましょう。
また、インターネットを利用するときは、ウィルス対策や個人情報漏えい対策もしっかり行ってくださいね。
いつ、どこで、どんな犯罪の被害者に自分がなってもおかしくないということを肝に銘じ、「防犯女子」として、日頃の防犯対策を心がけて、「安全・安心」な毎日を過ごしましょう。