家庭内事故の原因とは
~階段・ベランダ・バルコニー編~
高齢者の家庭内事故を防ぐ
前回は、高齢者の家庭内事故の原因として、「浴室・トイレ」に関する対策について書きました。
今回は、家庭内事故の原因の続編となります。「階段での転倒」や「ベランダ・バルコニーからの墜落」などについて解説します。
■階段での転倒を防ぐ
厚生労働省の調査によると2020年に起きた家庭内における主な不慮の事故のうち、転落、転倒による死亡は、約1,500人にも上ります。幼児や高齢者に限らず、健康な大人でも階段を踏み外したり、滑って転倒したりするおそれがあります。
■対策
階段の勾配は45度以下に抑え、手すりをつけましょう。手すりはできるだけ両側につけ、途中で途切れないように連続させます。
すべりにくくするためには、階段のフチにすべり止めをつけたり、薄いカーペットをゆるまないように貼りましょう。
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■ベランダでの墜落を防ぐ
ベランダやバルコニーには必ず手すりが付いていますが、それでも、幼児や子どもを中心に墜落や転落事故が後を絶ちません。手すりがあっても、その強度、高さ、すき間が問題になります。
■対策
ベランダやバルコニーの手すりの強さに関しては、ほとんど問題になることはありませんが、サビていたり、腐っていたりすると危険です。
<高さ>
大人の成人の重心を上回る高さとして、110cm以上の寸法が必要とされています。ただ高さが十分であっても、手すりの形によっては、幼児や子どもがよじ登る可能性がありますので、足を掛けられないような構造である必要があります。
<すき間>
幼児の体が通らない寸法として11cm以下、幼児の足がすべり込んでしまうのを防ぐために、すき間は9cm以下が望ましいとされています。
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■住まう側で注意したいこと
家庭内事故を防ぐには、建物や設備を整えるだけではなく、住まう人の使い方や意識も非常に大切になってきます。
例えば、高齢者や病気をお持ちの方は、寒い時期には、冷え込む前に入浴を済ませる、飲酒後の入浴は避けるなどの注意が必要です。
また、入浴中やトイレに入っている際は、ご家族が様子を気にするなど配慮も大切です。
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