夏は「忍び込み」に注意

▼ 「忍び込み」とは?夏に増加する侵入犯罪の手口
「忍び込み」とは、夜間、住人が就寝しているすきに住宅へ侵入し金品を盗み出す犯罪です。
空き巣が留守を狙うのに対し、忍び込みが狙うのは在宅中。
就寝中の夜間とはいえ、犯人と鉢合わせする可能性がある非常に恐ろしい手口です。
なお昼間、在宅中に住人に気づかれないように侵入する犯罪は「居空き」と呼ばれ、「忍び込み」とは別の分類となります。
「忍び込み」の発生件数が増えるのは6月から8月にかけて。
夏の生活習慣が影響しているとされ、窓を開けたまま就寝したり、網戸だけで過ごしたりといった防犯上の「すき」が狙われています。
こうした日常のちょっとした油断が、侵入犯にとっての「チャンス」となるのです。
▼ 「忍び込み」を防ぐ対策
夏の夜も安心して過ごすためには、日頃から防犯意識を持って対策を講じておくことが大切です。
以下のようなポイントを意識して、防犯性の高い住まいを目指しましょう。
【窓は開き幅を制限できる補助錠を活用する】
補助錠を活用して10cm程度しか開かないように固定すれば、換気をしながら外部からの侵入を防ぐことができます。
【使っていない部屋の窓や、外から見えにくい部分も施錠を徹底】
「人がいない場所こそ狙われる」という意識を持つことが大切です。こまめな施錠を心がけましょう。
【玄関や勝手口、風呂場やトイレの窓も「在宅中」だからといって無施錠にしない】
網戸やドアガードだけでは不十分です。小さな窓でも油断せずに施錠して、それでも不安な場合は防犯性の高い面格子などの導入も検討しましょう。
【防犯フィルム・センサーライト・窓用アラームなどを活用する】
犯行をためらわせる「見せる防犯」が抑止力につながります。万が一窓から侵入された場合に備えて防犯フィルムも貼っておくと安心です。
【庭や通路に足場となるものを置かない】
ベランダや2階の窓からの侵入を防ぐためにも、家周りの整理整頓を心がけ、脚立やクーラーボックスなど足がかりになるものは出しっぱなしにしないようにしましょう。
こうした対策を組み合わせて「夜間でも侵入しにくい環境づくり」を心がけることが重要です。
▼ 夏に増えるその他の犯罪にも注意
「忍び込み」以外にも、夏季に増加する犯罪として注意したいのが、「色情ねらい(下着泥棒)」と「自転車盗」です。
色情ねらいとは、いわゆる下着泥棒のことです。
外に干された洗濯物を狙う傾向があり、夜間や人目につかない場所での被害が目立ちます。
夜間の外干しを避ける、目の届く場所に干す、男性物の衣類と一緒に干すなどの工夫で、被害リスクを下げることが期待できます。
また自転車盗も夏季に目立つ犯罪のひとつ。
買い物中や駅前などの一時的な駐輪はもちろん、自宅の敷地内や集合住宅の駐輪場などでも被害が発生しています。
「自宅だから」と油断して施錠しなかったり、「少しの時間だから」と簡易な施錠で済ませたりすることが被害を招く要因です。
自転車も防犯の基本は、確実な施錠とツーロック。
U字ロックやチェーンロックを組み合わせることで、盗難の抑止効果が高まります。
季節に応じた防犯対策を意識することで、自分や家族を守ることができます。
いつもの生活習慣を少し見直し、「防犯目線」で安全に過ごしましょう。
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<監修>
濱田宏彰
セコム株式会社IS研究所リスクインテリジェンスグループ
シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事


侵入窃盗を中心にあらゆる犯罪情勢の調査研究を継続。各方面に対しセキュリティコンサルティングを実施。犯罪傾向・統計情報を基にリスクマネジメントの観点から、「安全・安心」な暮らしのためのセキュリティについて研究する日々。
地域の自主防災会では常任委員を務め、日々の防災活動にも注力。
また書籍『セコムが教える防犯プロのアドバイス』『タイプ別にみる働く女性の防犯対策 ライフスタイルWoman360°』などの執筆・監修に携わる。
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