防犯 2024年11月27日

「偽警察官」による詐欺に注意

▼ 警察官を騙る詐欺が横行
このところ、警察官を名乗る人物による詐欺事件が横行しています。
その手口は巧妙化しており、被害者があとをたちません。
「警察」の権威や被害者の不安な心理を悪用した詐欺であり、手口を知らなければ騙されてしまう可能性があります。
いくつか事例を紹介します。

・偽装電話番号「0110」を利用した詐欺
警察署の電話番号によく使用される「0110(下4桁の番号)」を悪用した詐欺が確認されています。
電話番号を偽装してターゲットに電話する手口です。
信用させたうえで「キャッシュカードが犯罪に利用された」などと偽り、現金の振り込みを要求。
大金をだまし取られる被害が複数発生しています。

・警察官を装った訪問詐欺
警察官を名乗る男が高齢女性の自宅を訪問してキャッシュカードを奪い、現金を引き出した事件がありました。
「あなたの口座が悪用されている」「不正出金されている」など言葉巧みに不安をあおり、「捜査のため」と称してキャッシュカードや暗証番号などの提供を求める手口です。

・偽造逮捕状を用いた詐欺
スマートフォンのビデオ通話を利用し、偽の警察手帳や逮捕状を見せる詐欺も発生しています。
犯罪の容疑者として疑われていると信じ込ませ、「お金の流れを調べたいから振り込んでほしい」「容疑が晴れれば返金する」などとして金銭を振り込ませました。

▼ 偽警察官を判別することはできるのか?
手口は非常に巧妙です。
警察官の制服や警察手帳が偽物であることも考えられます。
外見だけで偽物かどうかを見極めるのは難しいといえます。

相手が「偽警察官」であるかどうかを見分けるには、相手の「要求」や「行動」に注目する必要があります。

●金銭の要求の有無
警察官が金銭を要求することはありません。

「お金を振り込むように」
「口座を調査するために協力を求める」

これは嘘です。
警察官が自宅に来て、キャッシュカードや通帳を持ち帰ることなど絶対にありません。

●SNSやビデオ通話でのやり取り
警察がSNSやビデオ通話を使って連絡してきた場合は、まず警戒してください。
無理にオンラインでのやり取りに誘導しようとしたときや、ビデオ通話を通じて「捜査書類」や「警察手帳」を見せられたときは、偽警察官である可能性が高いといえます。

●スマホ画面で「捜査令状」や「逮捕令状」を見せる
警察官がスマートフォンの画面で重要事項を告知することはありません。
必ず正式な手続きを経て捜査がおこなわれます。
「逮捕されるかもしれない」といわれても、あせらず冷静に対応してください。


▼ もしかして偽警察官?詐欺を疑ったときの対処方法
偽警察官による詐欺の目的は、ほとんどが「金銭」とされています。
電話であれ、訪問であれ、「キャッシュカード」や「振り込み」を要求されたときは確実に詐欺です。
万が一そのような言葉が出てきたときは、対話を中止してすぐに警察に連絡してください。

電話の場合は、「警察に直接確認する」「折り返し電話をかける」といったん電話を切ることで、未然に防げる可能性が高いです。
被害がない場合も、あやしい電話があったことは警察に知らせておきましょう。

訪問の場合は、制服姿の警察官であってもインターホン越しの対応が賢明です。
犯人は非常に言葉巧みなので、実際に対面すると知らないうちに誘導されてしまうかもしれません。また直接対面してしまえば暴力を振るわれる可能性も否定できません。

金銭に関する話が出てきたら、「確認のうえ連絡させてください」と対話を中止しすぐに警察に連絡してください。本物の警察官であれば、確認を拒みませんし、待っていてくれるはずです。

詐欺の手口は、より巧妙かつ悪質になってきています。
新しい手口も次々と出てきているのが実情です。

警察庁や警察署のホームページなどにも、さまざまな詐欺の情報が提供されています。
こまめにチェックして、知識を更新することが重要です。


* * * * * * * * *


<監修>
濱田宏彰
セコム株式会社IS研究所リスクマネジメントグループ
シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事

濱田宏彰日本市民安全学会常任理事
濱田宏彰日本市民安全学会常任理事

侵入窃盗を中心にあらゆる犯罪情勢の調査研究を継続。各方面に対しセキュリティコンサルティングを実施。犯罪傾向・統計情報を基にリスクマネジメントの観点から、「安全・安心」な暮らしのためのセキュリティについて研究する日々。
地域の自主防災会では常任委員を務め、日々の防災活動にも注力。
また書籍『セコムが教える防犯プロのアドバイス』『タイプ別にみる働く女性の防犯対策 ライフスタイルWoman360°』などの執筆・監修に携わる。

△「偽警察官」による詐欺に注意 TOPへ

■留守中・在宅中のご自宅を守る「セコム・ホームセキュリティ」
セコム・ホームセキュリティ 防犯は、留守中も在宅中も注意が必要です。防犯・火災監視・非常通報など、お客さま宅の異常発生を24時間365日セコムが見守り、万一の際には安全のプロがただちに急行する「セコム・ホームセキュリティ」は、留守中でも在宅中でも危険を察知できておすすめです。
一戸建て・一軒家向けのホームセキュリティプラン」はこちら。

SNSシェア
関連するカテゴリーを見る
特殊詐欺