ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 職権盗って何?
役場の職員を装い、「ごみ置き場の場所が変わります。説明しますので、一緒に来てください。」といって、住人を誘い出し、その隙に共犯者が家探しをして、金品を盗み取るといった手口が相次いでいます。窃盗犯のひとつで、職権盗といいます。読んで字のごとく、職権を悪用して盗みを働くものです。
増加傾向にある職権盗
警察庁の統計をみると、2014年の職権盗は168件で、空き巣の3万4171件、万引きの12万1143件などと比べると、非常に珍しい手口といえます。ただし、犯罪全般で減少傾向を示す中、増加傾向となっている、まれな犯罪でもあります。
右の図は、職権盗の件数の推移ですが、2012年を底に2年連続で増加傾向となっています。また、この6月までの件数を見ても、2014年に比べて2015年は1割ほど増加となっています。
あやしい職員や見知らぬ人の話術に乗せられないで
近年、社会問題となっている特殊詐欺は、電話などの通信手段を用いて、当人と相対することなくお金をだまし取る手口をいいます。ところが、電話ではなく、犯人が出向いて住人を言葉巧みに外や別室に誘い出し、その間に別の犯人が家探しをするという手口です。
火災報知機を見に来ましたとか、消火器の点検にきましたなどと、消防署の人間と名乗ってだましたり、水道の点検に来ましたなどと、水道局の人間を装ったりします。また、似たような手口で、外に洗濯物が落ちていますとか、自転車が倒れていますなどといって、同じように住人を外に誘い出す、"追い出し盗"というものもあります。こちらもわずかですが、増加傾向にあります。
家を離れる時はカギしめて!
本コラムでも、外出するときは施錠をしっかりとしてください。とお伝えしていますが、同様に、ちょっと家を離れる時でも施錠をお願いします。朝、ごみを出しに行くときや、ご近所に回覧板を持っていく場合などでも、面倒くさいですがカギをかけてください。また、今回の事例のように、ニセの役場職員というケースも考えられます。身分を確認してから対応することも大切となります。
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
職権盗の件数の推移(警察庁)
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