ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 振り込め詐欺の被害金額、1件あたり250万円に
2012年に警察に届けられた振り込め詐欺の件数は、6401件と前年に比べて168件増加しています。被害金額は161億6300万円で、前年に比べて34億4300万円増加としています。件数では2.7%の増加ですが、被害金額としては27.1%の増加です。その結果、右図のように、昨年の振り込め詐欺1件あたりの被害金額はおよそ250万円にまで上昇しました。
新しい手口の詐欺が横行
振り込め詐欺には、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺などがあります。そのうち、手口として最も多いものはオレオレ詐欺です。被害金額は約111億円、全体のおよそ8割を占めます。
しかし、最近、そうしたオレオレ詐欺をはじめとする振り込め詐欺以外の詐欺が増えています。未公開株や社債などによる儲け話を持ちかけ、その資金をだまし取る手口。異性との交際斡旋に伴う会員手数料などをだまし取る手口など、今までにも聞いたことがある手口ですが、これを対面ではなく、電話などで巧みにだます手口が増加しています。
2012年の統計では、これらの新しい手口の詐欺の被害総額が200億円を超え、振り込め詐欺の被害金額を上回る勢いとなっています。
振り込まない振り込め詐欺
また、振り込め詐欺とはいうものの、口座に振り込ませるものは少なくなっており、自宅に直接お金を受け取りに行ったり、郵便局のエクスパックでお金を送らせるなどの手口も多数出てきています。今後も、新しい送金手段が出てくるものと思われます。
詐欺に引っ掛からないための合い言葉を
振り込め詐欺の被害に遭われた方の多くは、「自分は大丈夫だと思っていた」と言います。先日も、筆者の自宅に「もしもし、ぼくだよ!」という幼い声の電話がかかってきて、子どもを使った新手の手口かと思いましたが、何のことはない、甥っ子が遊びに来る前に電話してきただけのことでした。
送金手段や手口など新しい詐欺が次々に出てきますが、今のところ電話を用いてだますことだけは共通しています。おじいちゃん、おばあちゃん、両親、兄弟など、日頃からお互いだけが知り得ている合い言葉を決め、今後もこのような詐欺犯罪の被害を未然に防いでいきましょう。
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
振り込め詐欺の1件あたりの
被害金額の推移 (警察庁)
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