ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > その情報、預けても大丈夫?
私たちは、モノやお金を第三者に託す場合には、その人物が貸したものをきちんと管理し、確実にそれを返してくれるかどうかを気にします。そのため、住む場所や、お金を借りようとする際には、不動産会社や金融機関などの貸し主に対して、勤務先や収入状況、そして保証人など、多くの情報を提供しなければなりません。
金融機関の経営状況は気になる?
逆に、自分のお金を金融機関に預ける場合、人はその金融機関の経営状況を気にします。10年ほど前に、一つの金融機関につき預金者あたり元本1,000万円まで、とその利息の預金債権のみしか保障されなくなったこともあり、ことさら気にする人が多くなりました。
情報を預ける場合には?
このように、金銭や不動産などを第三者に預ける場合、注意深くなる私たちですが、情報の場合はどうでしょうか。最近、「クラウド」という、ネットワーク分野の技術用語が知られるようになりました。クラウドは、ネットワーク越しに情報保管などの各種情報サービスを受けられるようにしたものです。
この言葉は、元々は「雲(Cloud)」を意味し、それを使う人間は、雲の向こう、すなわちネットワークの先はブラックボックスとして、その運用にほとんど関知しないところから、このように名付けられました。
最近は、一般の人もインターネットサービス業者が提供する「クラウドサービス」を使って、自分の重要情報などを他者に預けることが良く行われるようになってきています。その際、自分の重要情報にも関わらず、「預ける先のこと」をあまり考えず、無頓着にそれを預けてしまうことが散見されるように感じます。
情報の管理はもとより預け先の経営状況にも注意しよう
先般、クラウドサービスにおいて、システムを運用している人間の操作ミスによって、預かっているデータがバックアップもろとも消えてしまうという事故がありました。これによって自らのビジネスに影響を受けた事業者は少なくありませんでした。
この事故が示すように、金銭や不動産を預ける場合と同様、データを預ける際にも、そのデータをどう管理しているのかについて十分な注意が必要なのではないかと思います。
情報が社会を動かす現代に生きる私たちは、クラウドサービスなどを利用し、データを預ける場合においても、その「預け先」について十分に気をつける必要が出てきたということです。この「預け先のこと」には、クラウドサービスを提供しているコンピュータシステムの情報セキュリティに留まらず、それが置かれている事業所の物理的セキュリティ、サービスを提供している組織の内部犯行等に備えた従業員管理までもが含まれます。
また、仮にクラウドサービス事業者の意識が高く、情報管理に対してベストを尽くしている場合においても、金融機関の場合と同様に、その事業者が経営破綻するリスクも考えなければなりません。万が一、事業者が経営破綻した場合、預けた情報がどうなるか分からないからです。サービス事業者の財務状況などに注意を払い、できるだけ経営の安定した事業者を選ぶことも考慮に入れた方が良いということです。
セコムの最新のホームセキュリティでは、個人の重要情報をお預かりするサービスを行っています。このサービスは、雲の先でなにが行われているかを関知しない、いわゆるクラウドサービスではありません。日本で一番早く、ネットワークを使った個人向けセキュリティサービスを開発し、それを提供し続けてきたセコムが責任を持って情報をお預かりするというものです。
お預かりした情報は、セコムのセキュアデータセンターに設置されたサーバーで管理され、その情報セキュリティ、物理的セキュリティに関するセキュリティレベルは、金融機関などの重要情報を扱う場合と同等の、極めて高いものになっています。
金銭や不動産などと同様、情報を預ける場合にも、預け先の管理状況に十分に注意を払う。情報化社会に生きる私たちが気にしなければならない新しい観点かと思います。
(参考)
・安心豆知識「個人でも重要になってきた情報セキュリティ」
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利康文
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