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先日、竜巻が原因とみられる突風によって、多くの家屋が損壊する被害が出ました。筆者も、バラバラと降ってくるひょうと、土砂降りの雨に遭いました。にわかにあたりが暗くなり、涼しい風が吹いてきたかと思ったら、5mmほどのひょうと雨が落ちてきました。
竜巻による大きな被害が、そう遠くない場所で起こったことは、あとで知りましたが、もし遭遇していたらと思うと、背筋が寒くなりました。
竜巻は昼過ぎに発生するケースが多い
竜巻というと、アメリカのとてつもないトルネードを思い出しますが、日本でも時々発生しています。
気象庁の統計によると、竜巻もしくはダウンバーストの発生数は、この10年での平均として、年間で70個ほど確認されているようです。ただし、その多くは海上で発生しています。陸上で確認されたものは、年平均で20個ほどになります。これらが発生した時間をプロットしたものが右の図になります。午前中よりも午後の方が多いようです。今回の竜巻もそうでしたが、一日のうちで気温がもっとも高くなる時間帯に多く発生しています。
突風をともなう竜巻とダウンバースト
激しい突風が発生するものとしては、主に竜巻とダウンバーストが挙げられます。地上から上空に向かって激しい上昇気流が発生した場合に起こるのが竜巻で、反対に上空から落ちてくる下降気流が地上にぶつかったときに起こるのが、ダウンバーストと呼ばれています。2005年にJR羽越線で特急「いなほ」が突風にあおられて脱線した事故は、ダウンバーストが原因と考えられています。昨年の東日本大震災では津波という水の塊が凶器となりましたが、今回の竜巻やダウンバーストは空気の塊が凶器となったものといえます。
竜巻から身を守るには
竜巻やダウンバーストは、いまの技術では予報を出すことが非常に難しい気象現象の一つです。したがって、そのような状況になった場合に、どのように身を守ったらいいのか、いかに被害を最小限に抑えるかといった対策が重要となります。リスクの考え方でいうところのクライシスマネジメントに当たります。
屋外にいる場合は、頑丈な建物の物陰に身を潜めたり、側溝や水路に潜り込んだりします。室内では窓やカーテンを閉め、雨戸やシャッターがある場合はそれも閉めます。その上で、窓から離れた場所や、窓のない部屋に移動します。ヘルメットをお持ちでしたら、頭を守るためにかぶっておくとよいでしょう。
いずれにしても、発達した積乱雲を見たら、気象庁が発表する気象情報に注意し、早めの対応を取ることが重要といえます。
(参考)
・竜巻等突風災害とその対応 (内閣府)
・竜巻等突風対策の強化に向けた検討会報告(内閣府)
・セコム防犯・防災用語集「クライシスマネジメント」
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
竜巻の発生時刻別の確認個数
(気象庁)
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