ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 認知症高齢者向け施設(グループホーム)に消火設備を提供する能美防災(株)
能美防災鰍ヘ、1916年に創立。創業以来、日本における防災ビジネスのパイオニアとして、多くの施設に自動火災報知設備や消火設備をはじめとする各種防災システムを提供しています。
研究・開発から生産、施工、メンテナンスまでを一貫するサービス体制を自社で持ち、お客さま一人ひとりのニーズに対して、きめの細かいサービスを行うことで、最適な防災システムを構築しています。
セコムとは1974年から業務提携を始め、2006年にセコムグループ入りし、防犯と防災という社会の安全を守る上で不可欠な分野で大きなシナジーを発揮しています。
今回の現場レポートは、能美防災を訪ね、GH推進室の早川孝男課長に話を伺いました。早川課長は、入社以来、主に一般住宅向けの消火設備の営業や技術支援部門に所属しており、防災のプロが多くいる能美防災の中でもこの分野の第一人者です。
Q.担当している仕事について教えてください。
現在、GH推進室に所属しています。GHとは、認知症高齢者向け施設「グループホーム」の略です。私たちの部署は、グループホーム向けに水道連結型スプリンクラー(施設内の消火設備)の営業や技術支援を行っています。
グループホームに対するスプリンクラーの設置は、2006年1月に発生した長崎県大村市の認知症高齢者の施設における火災事故を契機に、消防法施行令が改正されたことに始まります。この改正法令により、自力で避難困難な方が入所する社会福祉施設は、施設の実態に応じた消防用設備などを設置することが義務付けられました。
能美防災では、大規模施設やビルの消火設備だけでなく、1980年代からは一般住宅向けにもスプリンクラーの開発を進めており、そのノウハウがこのグループホーム向けのスプリンクラーの研究・開発にも生きています。
Q.商品の普及で苦労されたことを教えてください。
グループホーム向けスプリンクラーは、世の中にまだない商品でしたので、発売当初には、お客さまだけでなく、官公庁や消防設備協会などあらゆる場所で普及活動を行ってきました。
グループホームの施設にも通い、多くの認知症高齢者の方や施設を運営するスタッフの方と話す機会を持ちました。しかし、入居者やスタッフの方にさえ火災に関する知識がなく、施設自体にも火災の対策が施されていない実態に、がく然としたのを覚えています。
当時は、営業に行くたびに「何とかこのグループホームを守りたい」そんな気持ちで一杯でした。その時の気持ちが、今でもこの商品を社会に広める原点になっています。
Q.日ごろ、気を付けていることを教えてください。
私の仕事のやりがいは、お客さまに感謝の言葉をいただくことです。仕事は当たり前のことだけを行っていたのでは、感謝の言葉なんていただくことはできません。お客さまが想定する以上のことが提供できた時、初めてお客さまの心を動かすことができ、感謝の言葉となって返ってくるのだと思います。
ですから、いつでもお客さまの視点に立って考えること、お客さまのニーズを的確につかみ取ることは、私の仕事のモットーとしています。
Q.今後の抱負を教えてください。
私たちの提供する商品は、万一の火災時に的確に作動し、大切な人命や財産を守らなければなりません。人の命を守る商品だからこそ、その品質にはこだわりたいと思っています。たとえ1枚の図面作成でも、そこにこだわることが、お客さまを守ることに繋がるのだと思っています。
今後も、多くの方が悲惨な火災事故に巻き込まれないように、社会にない防災システムを企画し、安全を提供していきます。
(参考)
・"全体像"で理解する現場レポート
セコム株式会社
コーポレート広報部
能美防災 GH推進室
早川孝男課長
グループホームスプリンクラーを
丁寧に説明する早川課長
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