ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 住宅に関する侵入犯罪って何? (その2) 〜侵入強盗と住居侵入盗〜
前回は、警察庁が発表した「平成22年の犯罪情勢」から、住宅侵入盗について見てみました。今回は、それ以外の住宅に侵入される犯罪について見てみましょう。
住宅侵入盗は、主にこっそり侵入して金品を盗んでいく犯罪ですが、同じ侵入犯罪でも住人を脅す強盗もあります。強盗には、路上強盗などの非侵入強盗と、侵入強盗がありますが、ここでは侵入強盗について見てみます。
右の図は、侵入強盗の推移を示したものですが、減少が続いていた強盗は、2009年に前年に比べて少し増加しました。ついに増加傾向に変わってしまったのかと思いましたが、2010年は前年比減となりました。
発生場所を見ると、商店が60%と最も多くなっていますが、次に多いのが住宅での発生で、21%となっています。強盗というと、コンビニとか貴金属店を思い浮かべる方が多いと思いますが、住宅でも起こっているのです。
2010年に発生した住宅侵入強盗は359件で、住宅侵入盗に比べると2桁も少ないのですが、命が危険にさらされる可能性がありますので、より怖い犯罪といえます。強盗につきものの凶器で最も多いものは刃物で、住宅強盗の場合は36%の犯人が刃物を所持しています。次いで凶器を持っていない犯人が30%と続きます。
銀行強盗の犯人が凶器を持たずに犯行におよんだケースは、1%以下と非常に少ないことから、凶器を持たずに強盗に押し入る犯人は少ないと考えられます。それなのに、凶器なしの住宅強盗が3割もいるということは、最初は物盗りとして侵入したが、住人に出くわしてしまい、開き直った犯人が強盗に豹変したと考えられます。
もしも泥棒の気配を感じたら、やっつけようという気は決して起こさないことが、怖い目に遭わないための最善の策といえます。
次に、住居侵入について見てみましょう。住居侵入とは、住居という文字が入っていますが、住宅だけではありません。これは、人が生活する空間に勝手に入り込むことを指します。侵入盗や強盗の一歩手前ということもできます。2010年に発生した住居侵入は2万2027件で、7年連続で減少しています。うち62%が住宅で発生しています。関係ない人に勝手に入られるのはいやなものです。このいやな感覚を住人に与えることが犯罪なのです。
過去の判例では、マンションの共用部に侵入することも、この犯罪に当たるということです。不審な人を見かけたら、即警察に通報することが、次の犯罪を防ぐためには大切です。
(参考)
・前年比で増加した強盗を減らすために
・強盗自動検出システム「インテリジェント非常通報システム」
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
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