ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 増加に転じたオレオレ詐欺〜前年比44.5%増〜
先月末、都内に住む女性が、自宅を訪れた銀行協会職員を装った男にキャッシュカードをだまし取られ、女性の口座から1200万円もの多額の現金を引き出されるという、いわゆるオレオレ詐欺事件がありました。
オレオレ詐欺を含む、振り込め詐欺の被害は減少してきているとは言え、まだまだ撲滅には至っていません。
警察庁の発表によると、2010年の振り込め詐欺被害は6637件で、総被害額は前年比14.3%減の82億1361万円でした。しかし、振り込め詐欺の手口の中で、オレオレ詐欺だけは増加しており、前年比44.5%増の4418件となっています。
右の図のように、これまでにも前年比で増加したことはありましたが、これだけ大幅な増加はありませんでした。
オレオレ詐欺は、件数そのものは減少してきていますが、だます手口や金銭の回収手段などで新しい手法が次々と出てきています。その対応や対策は追いついていないという側面もあると思います。
警察の統計の取り方でも、手口の多様化が見て取れます。これまでの手口や形態での分類では実状に合わなくなり、2009年までの統計分類を改め、2010年からは新しい分類で統計を取るように変わりました。これまで「その他」の中に分類されていたものを、一つの項目として集計するようになっています。
オレオレ詐欺の被害者のうち65歳以上の高齢者の割合は77%と高く、現在進んでいる高齢化とともに、今後、被害者が増えていく可能性があります。また、地上デジタル放送への移行が半年後に控えており、アンテナの設置や受信料などを口実にした手口も危惧しています。
犯罪の手口がますます巧妙化してくるオレオレ詐欺。あやしいと思ったらすぐに警察などへ相談することが大切です。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
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