ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 安全な街づくりが功を奏し、2010年の刑法犯認知件数は減少
1月13日に警察庁から昨年の刑法犯の件数の速報値が発表されました。ここ数年、減少が続いている犯罪件数ですが、今回もその傾向は変わらず、前年比でおよそ11万7000件減少し、ついに160万件を切ることになりました。
右の図は、この30年の刑法犯認知件数の推移です。直近で160万件を切っていたのは、1987年のことで、およそ158万件でした。その後、じわりじわりと上昇を続けていましたが、1997年頃から上昇率が急になり、2002年にはおよそ285万件という最大値を記録しました。
この頃から、官民あげての防犯対策が盛んになり、全国各地で防犯組織が増えていきました。また、泥棒の侵入を少しでも食い止めようと、防犯性能の高い商品が出てきました。警察のさらなる取締りと相まって、今日まで減少傾向が続いています。
このような活動が功を奏して、大阪府では34年続いていた「ひったくり全国ワースト1位」をついに返上しました。2009年に比べて33%減少したようです。また、東京都内で刑法犯の認知件数が4年連続でワースト1位だった足立区も、前年に比べて7%減少させることができ、ついにワースト1位から抜け出しました。これらは、周辺の自治体の犯罪が増えたためにワースト1位を抜け出したわけではなく、犯罪を減らそうと努力したことがよい結果に結びついたものと考えられます。
犯罪対策の考え方に「割れ窓理論(ブロークンウィンドウズ理論)」がありますが、東京都足立区では、この考え方に習い「美しいまちは安全なまち」として、ビューティフルウィンドウズ活動を推進してきました。ちょっとした荒れを放置せず、自治体も住民も一緒になって対策を打ってきたことが、ワースト1位返上につながったのです。みなさんの周りでも、家の前を掃除したり庭木を手入れしたりといった、きれいな街づくりを通じて防犯活動をしてみてはいかがでしょうか。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
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