ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 備えるためには情報が必要
年の瀬も押し詰まり、明日はいよいよ仕事納め、今年最後の仕事という方も多いと思います。前回のコラムでも書きましたが、年末には多くの地域コミュニティで、自主防犯パトロールなどの防犯活動が行われています。
警察などでは、地域の人々の防犯意識の向上や、防犯活動の参考とするために、各地域で発生した犯罪や不審者情報などをメールで配信するサービスを始めています。このようなサービスの拡充で、多くの人が自分の住んでいる地域で起こった事件などの情報が瞬時に得られ、自主防犯活動を行う際の参考になっています。社会のネットインフラが拡充し、多くの人がケータイやパソコンメールを使うのが当たり前の世の中になったからこそ、できるようになったサービスの一つです。
これと似たような情報提供の例として、鉄道路線などをあらかじめ登録しておくことで、電車の遅れなどの事故情報をメールで提供する民間サービスがあります。また、路線バスの車両が、今どこにいるかのリアルタイムの情報をネットで公開しているバス会社もあります。 「ココセコム」などの位置情報提供システムでは、子どもやシニアの方などの個人や、車の今現在の位置をネットで検索することができます。種類の違いこそあれ、いずれも情報を提供することで、人々に安心をもたらしているサービスです。
さて、それではなぜ、このような情報を得ることが、人々の安心につながるのでしょうか? 本コラムでよく取り上げている話題ですが、不安を感じる何らかの事故に対応しようとするとき、人ができることは3つしかありません。「事故そのものを起きにくくする対策」、「万が一その事故が起こってしまった場合でも、影響の拡大を防ぎ、最悪の状況にいたらないようにする対策」、「事故が発生し被害を被った場合でも金銭的な窮地におちいらない対策」の3つです。
情報を得ることによる安心は、この2番目の対策に深く関係します。「事故が発生した場合の影響を防ぐ」対策をするためには、事故に関係する情報が欠かせないのです。「鉄道の運転見合わせ」という情報があれば、迂回するなどの対策でその影響を小さくできますし、バスが遅れている、もしくはすでに行ってしまったという情報も、次の行動を決める際に重要となります。また、子どもが迷子になったときも、「その子が今どこにいるのか」が、不安を解消するための決定的な情報となるのは間違いありません。
一般的に、人は「不確定な状況」に置かれると不安を感じます。そのため、この「不確定な状況」の程度を少なくする「情報」が提供されると、その不安が緩和され、安心感を覚えることが多くなるのです。昔からいわれている「備えあれば憂いなし」を実現するためには、「備え」をするための情報が欠かせないということです。
本コラムでは、来年も「信頼される安心を、社会へ。」をめざし、皆さんが安心した日々を送るうえで少しでも参考となる「情報」を提供していこうと考えています。今年も本コラム「安心豆知識」をご覧いただきありがとうございました。皆さん、良いお年をお迎え ください。
(参考)
・セコム 防犯・防災の総合サイト「安全・安心ポータル」
・セコム「位置情報・現場急行サービス『ココセコム』」
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利康文
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