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2010年上半期の住宅侵入強盗は微増

 先日、信じられない強盗事件が報道されました。引越しの挨拶と思って玄関を開けたところ、なんと強盗だったということです。犯人としては、ご近所さんが訪問してきたと思わせれば、特に気にせずにドアを開けてくれるだろうという腹づもり訪問したのだと思われます。目論見通り、住人は玄関を開けてしまい、被害に遭ってしまったようです。地域社会の安全を根底からくつがえす、非道極まりない犯罪と言えます。

 右の図は、警察庁発表の侵入強盗の認知件数の推移です。侵入強盗の件数は2008年まで5年連続で減少していましたが、2009年に上昇に転じました。一方、侵入強盗のうち住宅を対象とした強盗の件数は、2009年も前年比で減少でした。ところが、2009年上半期と2010年上半期を比べると、ほぼ横ばいとなっており、今後の動向が気になるところです。

 これまでにも、地域の防犯を高める際に、ご近所さんとの連携が大事であると記してきました。隣近所のご家族の顔や声を知っていれば、なんとなく誰が訪問してきたかは分かると思います。しかし、今回のような"初めてのご近所さん"では難しいでしょう。

 訪問者全員を疑ってかかるのも、どうかとは思いますが、このような犯罪事例を見てしまうと、玄関ドアを開けるのも怖くなってしまいます。すぐにドアを開けるのではなく、まずはドア越しに対応したり、インターホンがある場合はそれを利用してください。また、ドアチェーンなどを活用して、ドアが全開にならないような工夫も有効です。

 万が一、強盗に押し入られてしまった場合には、犯人を刺激しないようにするしかありません。その際、非常通報などの外部に通報できる仕組みがある場合には、それを有効に使いたいものです。ただし、犯人を刺激しないようにこっそりと通報ボタンを押さなければなりません。今回の事件のケースのように、一旦、縛られてしまうと、助けを呼ぶのも難しくなってしまいます。縛られたことを検知して自動的に通報する仕組みは、さらに有効です。

(参考)
・セコムホームセキュリティの非常通報機能

・「インテリジェント非常通報システム」を発売

セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰

侵入強盗の認知件数推移
(警察庁)

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