ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 寒い時期に増える空き巣、暑い時期に増える忍込みと居空き
昨年は、ひったくりや万引き、コンビニ強盗などが増えましたが、景気低迷による影響が少なからずあったようです。これについては、また別の機会に書きたいと思いますが、今回は住宅侵入盗について見てみたいと思います。
昨年の住宅侵入盗は、まだ発表になっていませんが、おおよそ対前年比で1万件減の8万1000件程度かと思われます。これは、警察庁が毎月発表している「犯罪統計資料」の推移からの予想の数字です。これらの数字を月ごとに見ると、ある傾向が見えてきます。
右上の図は、空き巣の月別件数のグラフです。昨年11月までのおよそ4年分をプロットしてあります。全体の傾向としては4年続いて減少傾向にあります。もう少し小さなトレンドを見るために、5ヵ月移動平均のラインを入れてあります。これは前後2ヵ月を含めた5ヵ月分のデータの平均を計算したものです。それを月ごとに計算してつないだものがピンクのラインになります。
これを見ると、11月頃の件数が多く、6月頃の件数が少ないことがわかります。毎年似たような動きをしていますので、年間の変動傾向としてとらえて間違いはないと思います。ちなみに、空き巣と忍込みと居空きを合算した、住宅侵入盗全体の傾向も空き巣とほぼ同じものになっています。
同じように、忍込みと居空きについてプロットしたものが右下の図です。こちらは空き巣とは反対に、2月頃に少なく、7月頃に多いという傾向が見られます。大雑把に見て、空き巣は、暑い時期より寒い時期に多く、忍込みや居空きは、寒い時期より暑い時期に多いと言えそうです。
あくまで想像ですが、冬場は窓を閉めきっているケースが多く、どこかの開口部をこじ開けなければ侵入できません。そのために住人のいない留守中がターゲットになるのかもしれません。また、夏場の暑い時期は、窓を開けているご家庭も多く、泥棒としては労せずして侵入できる在宅時を狙うのかもしれません。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
空き巣、忍込み、居空きの月別件数推移
(警察庁)
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