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皆さんはコンビニエンスストアにあるATMを使われたことがおありでしょうか? コンビニ店内に、複数の銀行カードを各銀行店舗内と同条件で使える店舗外ATMが置かれたのが1999年10月。それから10年が経過し、今やコンビニ店内にATMがあるのは当たり前になりつつあります。世界中のATMの総数180万台のうち約1割にあたる18万台が日本にあり、さらにその2割弱がコンビニ店内にあるのだそうです。
店舗を文字通り便利にすることで、集客を促したいコンビニ(小売)業界と、自前で管理する店舗外ATMを削減してコストを抑制しながら、顧客サービスを向上させたい金融機関側の利害が一致した結果と言えます。今後、コンビニATM(複数の銀行カードを各銀行店舗内と同条件で使えるATM)は、コンビニ店舗にとどまらず、多くの小売店舗、公共スペースへの導入が進んでいくものと思います。
小売店舗や公共スペースを一種の金融機関とすることで、人々に大いなる利便性を提供するコンビニATMですが、これを使う場合には、金融機関のロビーにあるATMを使う場合とは異なる注意が必要になってきます。コンビニなどの小売店舗や公共スペースは、銀行などの金融機関のロビーと比較して、不特定多数の人間が出入りしやすい場所であり、お金を下ろしているところをのぞき込まれやすいというセキュリティ的な弱点を持っています。
最近のコンビニATMは、この点配慮がなされ、暗証番号を打ち込むテンキーの部分を囲いでおおうなど、のぞき込みにくい形状にしたものも増え、設置もレジの側に置くなどの対策が進んできていますが、使用者側としても、暗証番号を打ち込む際には周りから見えにくくするなど、十分に注意を払う必要があるかと思います。また、お金を下ろした後、金額の確認をする際も要注意。誰にでも見える形でそれを行うと、ひったくりのリスクを増やしてしまうことにつながりかねません。
コンビニATMに限らず、いずれの場合にも、お金を下ろす場合は、身の回りに気をつけてください。もし、少しでも怪しいと思う人物がいた場合は、時間や場所を変えるなどの具体的アクションを取ったほうが無難です。利便性とセキュリティが相反する関係であるのはいつの世にも言えることで、便利な社会インフラができるとそれを悪用しようとする人物が現れます。注意するに越したことはないのです。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利 康文
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