ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 在宅時に侵入される率が上昇している都道府県は?
昨年の犯罪をまとめた「平成20年の犯罪情勢」が、9月末に警察庁から発表されました。この資料は580ページを超す膨大なもので、都道府県別の各犯罪のデータが細かく載っているものです。今回は、この中から住宅侵入盗について見てみたいと思います。
住宅を狙う泥棒の分類として、警察では3つに分けています。空き巣、忍び込み、居空きの3つです。空き巣は留守の時、忍び込みと居空きは住人がいるとき、という違いがあります。泥棒は人目に付くことを嫌いますので、基本的に留守の時に侵入することが多くなっています。
2008年の全国平均では、74%が留守中でした。残りの26%は住人の在宅時に侵入されたことになります。ここ数年、在宅時の侵入、いわゆる、忍び込みと居空きの割合がわずかですが増えています。戦後最悪の治安状況と言われた2002年の時点で空き巣は78%でしたが、それ以降はおおむね下降を続けています。
今回発表になった「平成20年の犯罪情勢」を含めて、平成14年版までさかのぼって調べてみました。これらのデータを見ることで、空き巣や忍び込み、居空きの件数が増加トレンドを示しているのか、減少トレンドを示しているのかが計算できます。ここでは、単純に1次近似で計算をしましたが、この期間における空き巣の件数が、年率2%以上の減少をしたのは3県(図中赤色)、同1%台の減少率だったのが14県あります(濃いピンク)。1%以下の減少のところまで合わせると、28都県になります。つまり、これだけの地域で、在宅中の侵入が増えていると言えるのです。
このように近年では、家に人が居ても居なくても関係なく、侵入してくる泥棒がいることを認識していただきたいと思います。在宅時に侵入され、運悪く泥棒と鉢合わせになってしまうと、財物だけではなく人命までもが危うくなります。在宅中でも施錠を心がける。これが安全・安心に暮らすための第一歩と言えるでしょう。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
空き巣の増加率(年率) (%)
(警察庁)
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