ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 夏休みには親子でキャンプ「楽しい非日常訓練の勧め」
あと一週間ほどで、子どもたちが待ちに待った夏休みがやってきます。お子さんをお持ちのご家庭では、家族旅行などの計画をされている方も多いことでしょう。このような家族のイベントは、親子のきずなを強めることにつながります。円滑な親子関係は、お子さんの周りで起こっている出来事を知るためのコミュニケーションを助けます。その意味で、円滑な親子関係の構築は、お子さんを、犯罪などさまざまな出来事から守ることにつながるのです。
今回のコラムは、ちょっと趣向を変え、まだお子さんと一緒のイベントを計画されていない読者に、楽しく、そしていろいろな意味でためになる「親子キャンプ」の提案をさせていただきたいと思います。キャンプは、楽しみながら子供の生活力を高めるだけでなく、災害などで避難した場合の訓練にもなります。そしてもちろん、お子さんを犯罪などのさまざまな出来事から守るコミュニケーションの基盤となる、親子関係の構築にも大きく貢献します。キャンプと言っても、なにも遠くに行く必要はありません。通常のキャンプ用具に加え、ちょっとした訓練をするための非常用持ち出し袋を持ち、近くの河原や公園など、キャンプができるところに行ってみましょう。
自分でナイフを使ったことがない、マッチで火をつけたことがない、ということが多い現代っ子たちにとって、キャンプで体験する一つひとつの出来事は、非常に新鮮に感じられるはずです。また、この非日常の体験は、災害発生時の訓練にもなるのです。自動化された炊飯器に、お米と水を入れてスイッチを押すという便利な日常から離れ、お米をといで飯ごうに入れ、自分でマッチをすった火でご飯を炊くという作業は、お子さんにとって非常に楽しい作業となります。それは楽しいだけでなく、いざというときに必ず役に立ちます。
お皿にそのご飯を盛り、そこに自分で切った野菜が入ったカレーをかけて食べたら、お子さんにとって、そのおいしさは格別のものになることでしょう。食器を洗う手間と水を節約するために、お皿にラップをかぶせてからご飯を盛るといったキャンプ生活の知恵も、災害発生時には役立ちます。また、いきなりここまでやらなくても、始めはホームセンターなどで売っているカセットコンロなどを利用してもよいのです。慣れないうちは、泊まらないデイキャンプでもよいかも知れません。楽しみながら非日常を体験していくことに意味があります。
ご飯の時に、非常用持ち出し袋の非常食を試食してみるのもよい経験になります。非常用食料は、いざというときに備えて保管されているものであるため、賞味期限を迎えても忘れられていることが多いのです。キャンプのときに、訓練を兼ねて賞味期限が迫った非常食を食べ、新しいものと入れ替えてしまうのです。
キャンプを何回か体験して慣れてきたら、ゲーム感覚で家から持ってきた水などの限られた資源だけで生活することを体験してみるのもおもしろいかもしれません。懐中電灯やラジオの電池は、どれくらい使えば切れるのか、テントの中で、寝袋で寝るということがどういうことなのかなどについては、実体験を通じて知っておくことが重要です。災害発生時の多くの制約がある環境を、キャンプという形で、擬似体験することで、いざという時に本当に必要なものが何なのかを再確認することにつながります。そして、これが有事対応のとてもよい訓練になるのです。
家族でキャンプに行った記憶は、テントの中で親子一緒に過ごした経験は、子どもにとって一生忘れられることのない貴重な宝物となるに違いありません。加えて、その体験は、お子さんの生活力を大幅に向上させ、親子間のコミュニケーションを促進し、いざというときお子さんの命の守ることにもつながるのです。
(参考)
セコム・スーパーレスキュー
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利 康文
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