ネットセキュリティ 2022年05月25日

第355回「闇バイト」とは?知らないうちに詐欺の加害者にならないために

SNSなどで見かけることのある、アルバイトや副業を募集する投稿。
「簡単な仕事」「高収入」「誰でもできる」などとの言葉に、つい関心を持ってしまうことはありませんか?もしかするとそれは、違法な「闇バイト」かもしれません。
巧妙な手口で詐欺などの加担者を募る闇バイト。
そのつもりがなくても、犯罪者になる可能性も考えられます。
闇バイトにだまされないために、その実態や、見抜くポイントなどをまとめます

2022.05.25更新

SNSなどで見かけることのある、アルバイトや副業を募集する投稿。
「簡単な仕事」「高収入」「誰でもできる」などとの言葉に、つい関心を持ってしまうことはありませんか?もしかするとそれは、違法な「闇バイト」かもしれません。
巧妙な手口で詐欺などの加担者を募る闇バイト。
そのつもりがなくても、犯罪者になる可能性も考えられます。
闇バイトにだまされないために、その実態や、見抜くポイントなどをまとめます

闇バイトとは?

画像

「闇バイト」とは、犯罪に抵触する行為で報酬を得るアルバイトのこと。
SNSの投稿やダイレクトメッセージ、インターネット掲示板などで募集されることが多く、インターネット利用者なら、誰もが闇バイトの募集要項を目にする可能性があると言えます。
「高収入バイト」「高額報酬バイト」といった言葉で募集しているケースもあり、だまされて応募してしまう人があとを絶ちません。

<闇バイトの一例>
・特殊詐欺の「受け子」「出し子」

特殊詐欺(オレオレ詐欺や振り込み詐欺など)でだまし取った現金の受け取り役である「受け子」や、口座から現金を引き出す「出し子」のアルバイト。
主に中高生など若い世代が巻き込まれることが多いですが、近年は成人女性が加担して逮捕されるケースも見られるようになってきました。

・出会い系サイトなどの「サクラ」
出会い系サイトやマッチングアプリのだまし役いわゆる「サクラ」として、男性とのやり取りをするアルバイト。
男性側がメッセージを送る際に、課金制のポイントを消費するよう仕向けるなど、詐欺罪で摘発されるケースが増えています。

・銀行口座の名義貸しや売買
銀行口座の名義貸しや売却によって報酬を得るもの。
第三者への口座貸しや売買自体が違法であるうえ、特殊詐欺などに悪用されれば、その犯罪に加担したことにもなります。

いずれの闇バイトも「高報酬」「即日・即金」「簡単」などの言葉で誘う募集が多く、気軽な気持ちで応募してしまう人が少なくありません。
簡単で高額な報酬が得られる仕事と言われれば、誰もが興味をひかれるもの。
しかし、そんなに都合の良い仕事があるわけがなく、何か裏があると考えるべきでしょう。
安易な気持ちから犯罪に加担しないように注意してください。

「闇バイト」にだまされない!こんな募集要項に注意

「ラクにお金を稼げそう」と思わせるのが、闇バイト募集の手口。
こんな募集要項を見たら用心してください。

<闇バイト募集によくある書き込みや闇バイトの特徴>
・SNSやインターネット掲示板で人を募っている
・仕事内容の説明があいまい
・詳細はDM(ダイレクトメール)に誘導される
・高収入、即支払いをうたっている
・「ATMで現金を引き出すだけ」「メールを送るだけ」「口座を貸すだけ」などと手軽さをアピールしている
・履歴書や面接が不要で即採用される

これらに該当する募集要項を見かけたら「闇バイト」を疑いましょう。
闇バイトにうっかり問いあわせてしまったときも、そこで気づけばまだ引き返すことはできます。

たとえば、募集内容と実際の仕事が違うとき。
免許証や顔写真を送るよう求められたとき。

甘い言葉で誘って犯罪行為を強要したり、免許証や顔写真を脅しに使ったりするのは、闇バイトでよくある手口です。
相手の言いなりになるのではなく、警察に通報あるいは相談する勇気を持ちましょう。

闇バイトに限らず、素性のわからない相手に免許証などの個人情報は絶対に渡さないこと。
悪用されれば、どんな犯罪に巻き込まれるか予想もつきません。

【あわせて読みたい!関連コラム】
SNS詐欺の種類と手口を知る

* * * * * * * * *

収入を得るつもりが、誰かをだまして犯罪に手を染めてしまうかもしれない「闇バイト」。

警察も取り締まりを強化しており、闇バイトの隠語を使用した投稿や、闇バイトの隠語を検索したユーザに警告を表示するなどの対策をしています。

「怪しい儲け話」にだまされないためには、自分自身が真実をしっかり見極める目を持つことが肝心。犯罪行為の実行要員を募る闇バイトには、くれぐれも注意してくださいね。

万が一だまされてしまったとき、困ったときは、ひとりで悩まず、消費者ホットライン「188(いやや)」や、最寄りの警察に相談しましょう。

【あわせて読みたい!関連コラム】
ネットショッピングを利用する女性は必見!「定期購入」の注意点

関連記事
SNSシェア
関連するカテゴリーを見る
ネット詐欺