
第423回 新生活の防災対策
春の訪れとともにはじまる新生活。
ひとり暮らしや就職などで新たな環境を迎える皆さん、防災対策は準備できていますか?
災害はいつどこで発生するか分かりません。
安心して毎日を過ごすために、今のうちに防災対策を見直しておきましょう。今回は、新生活での防災対策をまとめます。
ひとり暮らしでそろえておきたい防災グッズ
非常用の防災グッズは単にそろえるだけでなく、自分の生活スタイルや住環境にあわせて選ぶことが大切です。
ひとり暮らしの場合、災害発生直後は頼れる人が少ないもの。
事前の準備が安心につながります。
<非常用持ち出し袋>
避難の際に持っていく「非常用持ち出し袋」。
救援物資が届くまでの数日間をしのぐ必要があります。
自分に何が必要かを考えてみましょう。
例えば、こんなものが考えられます。
・食料や水:3日分程度の非常食と飲料
・衛生用品:マスク、ウエットティッシュ、消毒液、生理用品など
・避難グッズ:懐中電灯、携帯ラジオ、軍手、ホイッスルなど
・貴重品:現金(小銭を多めに)、保険証や運転免許証、通帳のコピーなど
・生活用品:給水用ポリタンク、衣類、防寒具など
・あると安心なもの:非常用トイレ、トイレットペーパー、常用薬や処方箋の控えなど
女性がひとりで持ち運ぶことを考えて、「これは絶対に必要!」というものを厳選しましょう。
荷物が重くなりすぎると避難に影響することも考えられます。
いつでも持ち出せる玄関などに保管しておくことも大事なポイントです。
<備蓄品>
自宅に危険がなければ、そのまま自宅で過ごす「在宅避難」になる可能性があります。
水道や電気、ガスなどライフラインがストップすることを念頭に7日程度を過ごせる食料や生活用品を備蓄しておくと安心です。
・食料や水:レトルト食品や缶詰、カップ麺などの食品、飲料水(1人1日3リットルが目安)
・生活用品:カセットコンロ、カセットボンベ、食品用ラップ、非常用トイレ(1人1日6~7回分が目安)、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、ウエットティッシュ、乾電池など
食料や生活用品の備蓄は、ローリングストックを活用しましょう。
ローリングストックとは、日常的に使う食料や水を定期的に消費し、使った分を補充していくこと。
缶詰やレトルト食品、ペットボトルの水などを普段から使い、買い足しを習慣にすることで「非常用」として意識せずに備えられます。
ひとり暮らしで収納スペースが限られていても、この方法なら無理なく実践できます。
必要なものは、生活状況や健康状態などによってひとり一人、少しずつ違うもの。
自分で考え、計画的に準備することが大切です。
【あわせて読みたい!関連コラム】
・防災週間に非常持ち出し袋を見直そう!
・食べて備える防災対策!「ローリングストック」をはじめよう
新生活エリアで確認しておきたい防災対策
新生活を迎えると、環境や人間関係だけでなく、安全面でも新しい課題が出てきます。
特に災害時には慣れない環境で不安を感じやすくなるもの。
事前に防災対策をしておくことで、冷静な対応ができるようになるはずです。
<災害に備えてチェック!>
・ハザードマップ
自治体のウェブサイトや防災アプリで最新のハザードマップを入手し、地震や洪水、土砂災害などのリスクを事前に把握しましょう。
・避難場所とルート
実際に歩いて確認し、昼夜や天候を問わず安全な経路を見つけておきましょう。
・建物内の安全設備
非常口、非常階段、消火設備、避難はしごの位置を把握し、緊急時に備えます。
・防災情報の入手先
自治体など提供する防災アプリをインストールし、緊急速報や避難情報をすぐに入手できるように設定しましょう。自治体によっては災害情報を提供するSNSなどもあるので、フォローしておくと安心です。
自宅や勤務先エリアの地理や気候、過去の災害履歴を調べておくことは、自分を守る第一歩。
できれば引っ越しの前にハザードマップをチェックして、できるだけ安全なエリアを選びたいですね。
最寄りの避難所の場所、避難経路を確認する際は、実際に歩いてみることをおすすめします。
また、日常的に過ごす時間が長い場所では、非常口や消火設備の位置を確認し、近隣の人と情報交換をおこなうことで、いざというときの助けあいにもつながります。
防災訓練や地域イベントに参加し、近隣住民との関係を築いておくのもおすすめです。
【あわせて読みたい!関連コラム】
・住んでいる町で災害が起きたら?ハザードマップを確認し対策を ~地震編~
・通勤・通学中に地震発生!覚えておきたいシチュエーションごとの対処法
さらに備えておきたい防災対策
災害はいつ発生するか予測できず、事前の準備が生死を分けることもあります。
外出時や自宅で安心して過ごすためには、より具体的な備えを考えておくことが大切です。
<いざというとき身を守る3つの備え>
・防災ポーチを持ち歩く
外出先での災害に備えて、普段から「防災ポーチ」をバッグに入れておく習慣をつけましょう。
なるべくコンパクトにまとめられるよう、厳選した「自分にとっての必須アイテム」を入れることがポイントです。
・災害・避難カードをつくっておく
緊急連絡先、かかりつけ医、持病やアレルギー情報などを記したカードを用意して、防災ポーチに入れておきましょう。
けがや急病のとき、スムーズな情報伝達に役立ちます。
・家具や家電の転倒防止対策
大きな地震では、大きな家具や重い家電などの転倒や落下が脅威になります。
転倒防止グッズで固定しておく、飛散防止フィルムを貼るなどの対策をしましょう。
テレビや電子レンジを滑り止めシートで固定するなど、細かい対策も忘れずに!
こうした備えは、いざというときに自分を守る手助けとなります。
今できることからはじめて、少しずつ準備を進めましょう。
【あわせて読みたい!関連コラム】
・「防災ポーチ」で日頃の災害対策を
・「災害・避難カード」をつくりましょう
・地震による家具転倒被害を知り、対策を!
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新生活は期待と不安が入り混じるもの。
防災対策を整えることも心のゆとりにつながります。
今できることから少しずつはじめて、災害時に慌てないよう備えておきましょう!
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