第223回 地震による家具転倒被害を知り、対策を!
こんにちは。本日1月17日は「防災とボランティアの日」です。22年前に発生した阪神・淡路大震災でボランティア活動が活発化し、「ボランティア元年」ともいわれ、それにちなんで制定されたそうです。あれから22年の歳月がたち、震災を知らない世代も増える中、風化させないようにとの活動も行われています。
2017.01.17更新
自宅の地震対策として、家具を固定する必要性を知っている方は多いことと思います。しかしどこかで「きっと大丈夫だろう・・・」と思いこんでしまったり、「また、今度対策しよう」と後回しにしてしまいがちな家具転倒防止対策。防犯対策と同じで、防災対策も事前の対策がとても大切になってきます。今回は、「もし、対策をしていなかったら、どのような被害につながってしまうのか・・・」というテーマで対策の必要性とその理由についてご紹介します。
家具の転倒がケガの原因に
近年の地震での被害状況を振り返ってみると、下記のグラフでもわかるようにケガの原因の30%~50%が家具類の転倒や落下によるものとなっています。自分の身を守るためにも、すぐに対策を行うことが必要です。
どのような被害につながってしまう?家具類の転倒による被害例とは
家具が固定されていないことで、2次被害につながってしまうケースもあります。実際に起きた被害から、皆さんのご自宅に危険なところはないかを確認してみましょう。
1:倒れた家具の下敷きになったり、ケガをしてしまう。
2:玄関やドア付近にある家具が転倒・落下し、避難経路がふさがれ、部屋や建物内に閉じ込められてしまう。
3:家具がストーブなどの近くで転倒し、火災につながってしまう。さらに、倒れた家具が電化製品に接触し、電化製品の電源が入ることで、火災につながる危険もでてくる。
4:揺れで収納家具の扉が開き、中のものが飛び出て、ケガをする。
5:家具のガラス部分が割れて飛散し、ケガをする。
家具転倒を防ぐ5カ条!
揺れで家具が転倒すると、さまざまな被害につながってしまうことがわかりました。後回しにするのではなく、今、地震に備えて準備を行うことが大切です。万が一のときに自分の身を守り、安全に避難できるように、女性でもすぐにできる家具転倒防止対策をご紹介します。
1:家具や家電を固定する
特に、背の高い家具や壁掛け時計などのインテリアは揺れで落ちてくる危険性も。「家具転倒防止グッズ」を利用してしっかり固定するようにしましょう。
2:家具の配置や向きを工夫する
地震発生後の避難経路を確保するためにも、玄関やドア付近には背の高い家具や重いものを置かないことが大切です。また、地震は就寝中に発生することも考えられるので、特に寝室には、背の高い家具や重い家具などを置かないようにしましょう。
3:ストーブなどの近くに燃えやすいものを置かない
使用しないときは、火の元となるストーブなどの電化製品の電源を切ったり、ガスの元栓は閉めるようにしてください。また、コンロなどの火の気の近くに布巾をはじめとした燃えやすいものを置かないように普段から習慣づけておきましょう。
4:家具の扉に扉開き防止グッズをつける
家具の扉(片観音・両観音ともに)に、揺れたときの開放を防ぐためのストッパーをつけておきましょう。また、家具の中に収納している小物が飛びでないよう、下に敷く滑り止めも効果的です。
5:ガラスの飛散防止
窓やガラス戸が地震の揺れによって割れて飛散しないように、飛散防止フィルムなどをはるようにしましょう。
いつ、どれくらいの規模で起こるのかわからない地震。「この前の揺れは大丈夫だったから・・・」ではなく、今すぐできる家具転倒対策をしっかり行いましょう。また、お住まいの地域によって、土砂崩れや津波など、被害状況が変わってきます。地域の特性を知って、防災対策を行うことも重要です。「あのとき対策しておけば・・・」と後悔しないためにも、早めに正しい対策ができる「防災女子」になりましょう。
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