
第31回 あなどらないで!お料理中の火災
こんにちは。最近は、お休みの日でも外出するより自宅で過ごす"巣ごもり派"が増えているようです。こんなに寒い日が続くと、出かけるのがおっくうになるときもありますよね。お家で過ごす時間が増えたことで、お料理を作る機会が増えた方も多いのでは?もしかしたら、バレンタインの今日は、美味しいお料理をステキなパートナーに振舞う予定の方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、ハッピーな気分でお料理に夢中になりすぎて、うっかりコンロの火をつけっ放しにするということがないように気をつけてくださいね。
2011.2.14更新
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空気が乾燥しているこの時期は、特に火の取り扱いに注意が必要です。火災は、毎日どこかで起きています。2009年の火災の発生件数はなんと51,139件(消防庁調べ)。1日あたり140件発生している計算になります。ちょっと驚きですよね。そのうち、住宅火災は16,313件。なかでも、コンロが出火原因の火災が一番多いんですよ!ちょっとした気の緩みが、大きな火災の原因になるんです。思い当たる点はないですか?
キッチンでのうっかりに要注意!
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たとえば、揚げ物をしているときに、ついテレビが気になったり、お子さんの様子が不安になったり、さらには、電話や来客に、"少しの間だから"と思ってその場から離れてしまうことはありませんか?天ぷら油は、加熱から15〜20分で発火点に達してしまうそうです。
揚げ物のときに限らず、フライパンやお鍋を火にかけていることを忘れ、食べ物を焦がしてしまい、煙が部屋に充満してしまった、という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。火を使っているときは、絶対に目を離さず、その場を離れないようにしましょう。
独立行政法人国民生活センターの調べによると、健康志向をうたった食用油の中には、通常の油よりも発火温度が低めで、発火までの時間が短いものがあることがわかっています。健康を気にして、少量の油で揚げ物をした場合も、短時間で発火しますので気をつけてくださいね。
キッチンに備えたい火災対策はコレ
どんなに気をつけてお料理をしていても、万が一のことを考えると心配ですね。もしものときの備えがあれば、安心!そこで、キッチンに備えておきたいグッズを3つご紹介しましょう。
まずは、消火器です。天ぷら油が発火し、炎に驚いて水をかけてしまうと、とってもキケン。天ぷら火災にも対応している家庭用消火器を備えておきましょう。今は、用途別にコンパクトになっているなど、さまざまな種類の消火器が市販されています。
また、設置場所も大切。お部屋の隅に隠さず、すぐに使える場所、目に入る場所に設置しましょう。おススメの設置場所は、ちょっとキッチンから離れたところ。コンロのすぐ下に置いておくと、炎や油はねが危険で取り出せないこともあります。
そして、いざという時にはすぐに使えるよう、使用方法も確認しておくことをおススメします。
ただ、消火器はあくまで初期消火のためのもの。火が大きくなってしまったら、周囲の人に知らせるとともに安全な場所に避難し、すぐに119番通報しましょう。
2つめの対策グッズは、煙や熱を感知し、音声や光で教えてくれる住宅用火災警報器。住宅火災での死亡原因のトップは逃げ遅れです。これを防ぐにはいち早く火災発生を知ることが重要なんです。こちらは、今年の6月には、すべての自治体で設置が義務化されます。
最後の対策グッズは、コンロ火災自動消火システム。この言葉だけでは「何?」と思われる方も多いと思いますが、これはスグレもの。もしも、コンロで発火したら、冷静に消火器を使えるかどうかわかりませんよね。驚いてあたふたしている間に、火が燃え広がることもあります。そんなとき、レンジフード内の炎の温度が一定以上高くなると自動で消火剤を噴射し、消火してくれます。コンロ火災自動消火システムがあれば、安心ですね。
備えあれば憂いなし。火災を起こさないよう普段から心がけて火を取り扱うのが一番の対策です。
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