第201回 東日本大震災から5年。今やるべき地震対策を考えよう
忘れもしない、5年前の今日。3月11日は東日本大震災が起こった日です。東北地方以外の地域でもかなりの揺れがあり、家族への連絡がなかなかつかず心配された人も多いですよね。命の大切さを改めて実感した日でもあります。5年がたちましたが、まだまだ復興に時間がかかる地域もあります。亡くなった方のご冥福をお祈りするとともに、いつ起こるかわからない地震に対して、身を守るためのすべを考え直す一日にしたいですね。
2016.03.11更新
東日本大震災以降、地震対策を意識する人は増えたようですが、「地震対策はばっちり!」と思っていても、意外な見落としがあるかもしれません。新しい家具を買い足したり、お部屋の模様替えなどしたときに対策をうっかり忘れてしまった方もいるのでは?対策は、1度したら終わりではありません。対策がおろそかになっていないか、年に数回はチェックしたいですね。今回は、自宅の地震対策のポイントをご紹介します。
地震によるおもなけがの原因とは?
東京消防庁によると、近年発生した地震のけがの原因として、家具の転倒や落下、移動などによるものが約30%~50%を占めていました。倒れてきた家具の下敷きになるだけでなく、ガラスが割れ、その破片でけがをしてしまったり、倒れた家具が避難経路をふさぎ、避難できなくなったりすることもあるため、大変危険です。こういったケースを事前に防ぐためにも家具の転倒防止グッズなどの防災グッズをしっかりと設置する必要があります。
また、東日本大震災後、東京消防庁が都内でアンケートを行ったところ、高層階になるほど家具の転倒・落下・移動の割合が高いことがわかりました。これは、長周期地振動が一因と考えられているようです。
しかし、低層階にお住まいの方も、油断はできません。セミナーなどで聞くお話で、揺れが起きたときにまずとった行動として「食器棚や家具が倒れたり、中身が飛び出ないように押さえた」という方も、多くいらっしゃいます。これは、自分たちの手ですべての家具を押さえることは難しい上に、中から飛び出てきた食器などでけがすることもあり、非常に危険です。
「高層階でないから大丈夫」と思うのではなく、きちんと対策を取り入れましょう。
自宅の地震対策を見直そう
地震が発生したとき、被害が最小限に抑えられるよう、自宅で簡単にできる5つの地震対策をご紹介します。
1:家具・家電転倒防止対策
本棚や食器棚、ドレッサーなどが倒れてくると、大けがにつながる恐れがあります。家具がしっかり固定されているか確認しましょう。また、避難経路確保のためにも、部屋や廊下などの扉付近に、背が高い家具や重い家具を置かないようにすることもポイントです。
2:ガラスにガラス飛散防止フィルムをはる
家具や窓についているガラス。地震の揺れで、ガラスが割れ、破片が飛び散り、けがをする恐れもあります。割れたガラスが飛散しないよう、ガラス飛散防止フィルムをはっておくと安心です。
3:耐震マットや耐震クッションを利用する
テレビやパソコン、オーディオプレイヤーなどの重いものは高い場所を避けるなど、置く位置にも気をつけましょう。また、化粧品などのボトルも、滑らないように工夫したり、倒れて割れたりしないようケースに入れてひとまとめにし、小物の下にも耐震マットや耐震クッションを使用するなど工夫してください。
4:扉開き防止グッズを設置する
地震の揺れで、扉が開いてしまい、中に入っていたものが飛んで来たり、急に開いた扉にぶつかってけがをしたりしないよう、扉開き防止グッズを取り付けましょう。
5:吊り下げ式の照明などはチェーンで固定
吊り下げ式の照明は、振動を受けて左右・上下に動きやすく、落下の恐れもあります。飾りチェーンなどを使い、3または4方向に連結することをお奨めします。壁掛け型のインテリアも同様に固定しましょう。
天災は忘れた頃にやってくるものです。寝ている時に被災したら、身動きとれませんよね。家での防犯対策はとても重要です。
また上記に加えて、非常持ち出し袋の準備などもしっかりと行えばさらに安心です。今のうちから対策を取り入れて、万が一のとき、自分自身を守れるように備えておきたいですね。
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