大西 一徳

最適計画グループ

— 大学時代はどんな研究をしていましたか?

私は情報工学系の研究室に所属して画像認識の研究に携わっていました。当時は、ディープラーニングが流行り始めた時期だったので、私はディープラーニングのための訓練データを、どのように増やしたらいいかという研究を行っていました。私が取り組んだ手法は、ディープラーニングによる画像変換で認識に失敗しやすい訓練データを大量に生成して、それらを学習させて識別率を上げるというものです。成果はあまり良くありませんでしたが、ディープラーニングを詳しく理解する良い機会だったと思います。

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— 就職後の経歴を教えてください

就職後の研修では、いくつかの研究グループに2カ月ほど所属し、短期の研究を行いました。その中で特に印象に残ったのは、最適計画グループで取り組んだ「監視カメラの最適配置」というテーマでした。セキュリティシステムを建物に導入する際に、なるべく少ないカメラで効果的に監視できるように、その配置を最適化するという研究です。最適化については、大学時代に研究室の先輩から自分の研究とは関係なく勉強させてもらったことがあり、その知識がここで役に立ちました。

その後、このとき最適計画グループで行った研究がとても楽しく、このグループに所属することを希望しました。いまこのグループでは、サービス全体のモノやコトを情報化して、サービス設計の定量評価や、サービス品質を高めるための計画立案方法の研究を行っています。


— 今はどんな研究をしていますか?

現在は、空間がどんなリスクをはらんでいるか、どうすればそのリスクを低減できるかなどのセキュリティ分析を、空間情報を用いて研究しています。空間情報とは、建物の3Dモデルなどの設計情報や設備の情報、建物周辺の地理空間情報などの総称です。近年、建築業界では建物を設計する際に、BIM(Building Information Modeling)という方法を使うようになりました。しかし、その手法ではセキュリティのための情報を統合して扱えるようになっていないため、BIMを拡張して解決しようとしています。これらが解決できれば、AIなどを利用した空間のリスク解析や、より効率的なセキュリティプランニングの提案ができると考えています

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—普段の仕事や生活はどんな様子ですか?

出社する日もテレワークの日も、9時頃には仕事を始めて、18時頃には終わらせています。主にプログラミングと空間情報に関連する最新情報や論文のチェックを行っています。

仕事の後は職場の仲間と、卓球やテニス、自転車などの運動をしたり、ゲームなどで遊んだりと自由な時間を楽しんでいます。他には、趣味で研究とは全く関係のない金融関係の勉強もしています。