6月3日、 日本市民安全学会から機関誌「WHO推奨のセーフコミュニティとNEXT市民安全」が発行されました。この機関誌の発行に際して、IS研究所 ソーシャルアフェアーズディビジョン リスクマネジメントグループの濱田宏彰 研究員(以下、濱田研究員)が、編集委員長を務めました。
日本市民安全学会は、犯罪被害の未然防止等市民生活の安全を確保するとともに、市民安全学の発展を目的とした学会です。「市民の安全」をキーに「市民安全学の研究」を行うことから、市民・警察・消防・自治体などが連携して学び合い発展してきています。濱田研究員は、同学会の常任理事を務めるほか、市民の安全に関する記事の執筆を手掛けてきた経緯で、編集委員長を務めることになりました。
この機関誌は、「WHO推奨のセーフコミュニティとNEXT市民安全」をテーマに行った、同学会の大会の講演や議論の内容がまとめられています。ここで中心となっているセーフコミュニティ(以下SC)とは、市民のケガや事故などの予防のため、分野横断的協働やデータを根拠とした予防を基盤に、コミュニティが主体となって行う体系的・計画的なまちづくりの手法です。WHO(世界保健機関)がSCを推奨しており、定められた指標を満たしたコミュニティは「セーフコミュニティ国際認証都市」として認められます。日本国内でも、複数の都市で市役所などにセーフコミュニティ課を組織し、世界基準の安全な街づくりに取り組んでいます。
同学会ではSC活動をバックアップしており、大会の中で日本での先駆者的な自治体の代表者に、「シニア名誉フェロー」の称号を贈呈しました。またこの機関誌では、過去のシンポジウムの内容や講演者の記事など、市民安全に係る数多くの情報が掲載されています。