近年、「3D都市モデル」が、都市活動に関するさまざまなデータを結びつける基盤情報として期待されています。これは世界的な潮流であり、それを受けて4月28日から3日間開催された「G7群馬高崎 デジタル・技術大臣会合」の「デジタル技術展」にて、国土交通省が主導する「Project PLATEAU 3D都市モデル」(以下プラトー)が出展されました。
プラトーは、国土交通省が主導する日本全国の「3D都市モデル」の整備やオープンデータ化を行うプロジェクトです。3D都市モデルは、3次元のデジタル地図で都市空間を立体的に表現し、その都市に関する地理空間情報のほか、自治体や企業などがもつ各種情報を統合的に扱えるようにします。これをプラットフォームとして活用することで、各種情報を基にさまざまなシミュレーションを行えます。現在、世の中では、プラトーが取り込めるGIS(地理空間システム)や土木構造物など、さまざまなデータを効率的に整備する仕組み作りが行われています。また、その適用先として防災や環境、まちづくり、コンテンツ、モビリティなど多様な分野において、その利活用に関するユースケースの開発が進んでいます。
防犯分野へのプラトーの活用ユースケースである「防犯設備設置計画支援ツール」の開発にセコムグループの株式会社パスコ(以下パスコ)が貢献しました。また、IS研究所 リスクマネジメントグループは、このツールの開発においてパスコの支援を行いました。
リスクマネジメントグループは、これまで蓄積してきた住宅や住宅地の防犯診断防犯の知見のほか、セコム社内に多くいる「防犯実務のプロ」である「セキュリティ・コンサルタント」が持つ知識の数値化を担当しました。パスコは、自治体から提供された各種データを組み合わせ、道路や公園の安全安心レベルを3Dマップ表示するシステムを開発し、リスクマネジメントグループが数値化した防犯に関する情報を統合して、防犯設備設置計画支援ツールとして活用できるようにしました。
IS研究所リスクマネジメントグループは、これからもセコムグループで行われているさまざまな業務を支援してまいります。またセコムが提唱する「あんしんプラットフォーム構想」の知の中核として、「信頼される安心を、社会へ。」の一翼を担ってまいります。