暗号鍵管理のガバナンス強化のためのRFC9336が公開

セコムIS研究所の暗号・トラストグループの伊藤忠彦主務研究員が中心となって執筆した、暗号鍵管理のガバナンス強化のための提案 RFC9336が、2022年12月にIETF(Internet Engineering Task Force)から国際標準規格として公開されました。

RFC 9336を執筆した伊藤主務研究員
RFC 9336を執筆した伊藤主務研究員

IETFはインターネット技術の標準化において最も権威ある国際標準化団体です。伊藤主務研究員は、本RFC以外にも RFC8813及び RFC9295を執筆しており、暗号鍵管理に関する厳密性向上及びガバナンス強化を継続的に研究しております。

近年、企業や個人が管理する電子データ量は増加する一方であり、それらのデータを効率的に管理するための暗号鍵管理技術に対する需要が高まっています。また、管理するデータそのものの資産価値も上昇しており、それに伴って暗号鍵管理技術の重要性も増しております。今般のRFCによる提案は、暗号鍵管理技術に対する需要や重要性に対応し、暗号鍵管理のガバナンスをいっそうの強化を可能とする内容です。

セコムIS研究所では、デジタルプラットフォームディビジョン 暗号・トラストグループを中心に、セキュリティの根幹技術である暗号技術を社会に役立てるための研究を続けています。今回のような貢献を通じて、暗号技術を広く社会に浸透させ、安全・安心な社会の実現に向けた研究を進めてまいります。