4月17日(月)、電子政府推奨暗号の安全性を評価・監視し、暗号技術の適切な実装法・運用法を調査・検討するプロジェクトである「CRYPTREC」から以下の文書が発行されました。本文書の発行にあたり、セコムIS研究所のデジタルプラットフォームディビジョン 暗号・トラストグループの国井裕樹グループリーダーおよび伊藤忠彦主務研究員がメンバーとして執筆に参加しました。
耐量子暗号は、量子コンピュータの実現による暗号アルゴリズムの危殆化への対応として、新しい暗号アルゴリズムの選定が進められています。そうした技術についての調査結果をまとめたものが、CRYPTREC 暗号技術ガイドライン(耐量子計算機暗号)および耐量子計算機暗号の研究動向調査報告書です。
また高機能暗号は、既存の暗号技術よりも効率的で高機能な方式です。AI用の秘密計算やデータベースで用いられる秘匿検索など、さまざまな方式が提案されています。CRYPTREC 暗号技術ガイドライン(高機能暗号)は、技術者がどの高機能暗号を選べばよいのか、選ばれた高機能暗号方式は従来の暗号方式よりもどのような点で優れているのか、運用時にはどのようなことに注意することが必要かなどの情報が記載されています。
IS研究所では、デジタルプラットフォームディビジョン 暗号・トラストグループを中心に、セキュリティの根幹技術である暗号技術を社会に役立てるための研究を行っています。今回のような取り組みを通じて、暗号技術を広く社会に浸透させ、安全・安心な社会の実現に向けて研究を進めてまいります。