ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > たばこによる火災は被害が大きくなりがち
先日、大阪の地下鉄の構内で火災が発生し、通勤・通学客が地上へ避難するなど一時騒然となる事件がありました。火災の原因は、たばこの火の不始末の可能性があるとのことです。火災の原因で、もっとも多いものは放火ですが、それに次ぐ原因として、こんろ、たばこと続きます。
被害がより大きいたばこによる火災
2011年版の消防白書には、「2010年中に発生した火災について」がまとめられています。それによると、火災の原因でもっとも多いのは放火で5612件、2位がこんろで4693件、3位にたばこで4475件となっています。
しかし、損害額の大きさでは、トップがたばこで60億6400万円、2位は電灯電話などの配線で57億9600万円、3位はストーブで51億6200万円、4位にこんろで51億5700万円となっています。こんろは、件数では多いものの、初期の対応によって「ぼや」で済むことも多いようです。今回の大阪の火災でも、気がつくまでに時間を要したために消火が間に合わず、地下鉄の乗客3000人が避難するという事態に発展してしまったものと思われます。
吸い殻の不始末が原因で大惨事に
先に示したのはすべての火災の件数ですが、建物火災だけに絞ってみると、たばこが原因の火災は2764件です。これがどのようにして発火にいたったかを分類すると、もっとも多いのは"不適当な場所への放置"となっています。いわゆる火の不始末です。これが1198件ですから、たばこの火災のうち半分弱は、火の不始末ということになります。灰皿を使って、もみ消したから大丈夫と思っていても、とんでもないことになった事例は数多くあります。
以前、消防署の方に、ガラス製の灰皿が原因のたばこ火災の話を聞いたことがあります。灰皿の中で吸い殻がきちんと消火されず、熱に耐えきれなくなったガラスが割れ、それにともなって吸い殻が床に飛び散って火災になった現場があったとのことです。
火の始末は念には念を
明日、3月1日から春の全国火災予防運動が始まります。今年の標語は「消したはず 決めつけないで もう一度」です。消したことを再確認してから次の行動を始めるようにしたいものです。たばこの吸い殻は、消えたことを確認し、さらに水を入れるなどして、確実に消火してください。万が一のために、消火器の準備もしておくとよいでしょう。
(参考)
・セコムのオリジナル消火器
・セコムの住宅用火災警報器
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
主な出火原因別の火災による損害額
(消防庁)
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