ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 震災後にひったくりは増加トレンドに入ったのか?
東日本大震災が発生した以降、「ひったくりの件数が増加傾向」というニュースが話題になりました。東京都を管轄する警視庁のまとめによると、震災前の2月11日から3月10日までで130件だったものが、震災後の3月11日から4月10日までで180件、4月11日から5月10日までで150件と、2割から3割増えているとのことです。
東京では、震災前までは夜でも街灯や照明が明るく街を照らしていましたが、電力不足にともなう計画停電や節電の影響で、夜になると薄暗い場所が見られるようになりました。暗がりが増え、文字通り、ひったくりの暗躍する場が増えたのかもしれません。
では、全国的にはひったくりは増えているのでしょうか。警察庁が毎月発表している「犯罪統計資料」で直近6ヶ月のトレンドを見ると、震災発生前の2月までは1000〜1050件でしたが、3月には1165件、4月には1144件と上昇しています。やはり増加傾向にあります。
しかし、もっと長い期間で見てみるとどうなるでしょうか。それが右の図です。2009年1月から2011年4月の期間を示しました。幅400件ほどの点線を加えてありますが、この幅の中を変化しながら減少を続けている途中と言うこともできます。
犯罪全般で2002年のピークを迎えて以降、件数の減少傾向が続いていることを以前お伝えしましたが、ひったくりに関してもこの傾向は変わらないようです。今回、ひったくりの件数としては増加していますが、大きな流れとして増加したのかどうかは、もう少し様子を見たいと思います。
ひったくりは、午後8時から10時の間に被害に遭うことが多いようです。帰宅時に人通りの少ない場所を通るときには、周囲に気を配りながら歩くよう気をつけていただきたいと思います。
(参考)
・「安全な街づくりが功を奏し、2010年の刑法犯認知件数は減少」
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
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