ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 7割の日本人が体感治安の悪化を感じている
現在、警察では2008年の犯罪の集計を進めているものと思われます。刑法犯の認知件数は、2003年以降減少を続けています。2008年も前年比減少になることと思われます。通常では、犯罪が減っているのであれば、治安はよい方向に向かうはずです。しかしながら、みなさんが感じている状況、いわゆる体感治安はいかがでしょうか。よい印象を持っている方は少ないのではないでしょうか。
2008年も凶悪な犯罪が目立つ年であったような気がします。いつもの公園で遊んでいたお子さんが、ちょっと目を離した隙に悲劇にあわれたり、いつも通っている駅の構内で突然刃物を持った人に襲われたりということが起こったのです。ひと昔前であれば、誘拐事件と言えば身代金目的で、狙われるのは裕福なご家庭のお子さんでした。また、刃物で刺されたり拳銃で撃たれたりといったことは、暴力団などの抗争といった世界の話でした。しかしながら、最近は様相が一転したことで体感治安に影響を与えているとも言えます。
社会安全研究財団が調査した「犯罪に対する不安感等に関する調査研究(平成20年3月)」によると、過去1年間に自分や同居の家族は犯罪にあっていないと答えた人は76.7%になります。また、居住地域の治安状況を聞くと、68.2 %の人が変わらないと感じているようです。しかしながら、日本の治安が悪くなったと思っている人は71.4%にものぼるのです。つまり、自分の身の回りではあまり不安はないが、全国的に見ると悪いのかもしれないと、漠然と感じている方が多いのです。
いつも生活している近隣のことは、自分の目や耳で直接感じ取っているのに対し、世の中のことは新聞やテレビなどで間接的に聞いた情報です。現代では情報の伝達手段が豊富になり、この情報が洪水のように押し寄せてきます。その結果、身の回りの情報よりも日本全国の情報の方をより多く見聞きすることになり、「日本の世の中は治安が良くない」という感覚が大きくなっていることも一つの要因と考えられます。
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田 宏彰
居住地域と日本の体感治安の比較
(社会安全研究財団の資料より)
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