
第408回 デイキャンプを安全に楽しむための準備
手軽なアウトドアアクティビティとして、日帰りで楽しめる「デイキャンプ」が人気ですね。特に自然のなかで食べるごはんは格別。
今回から2回にわたって、デイキャンプを安全に楽しむためのポイントをまとめます。
初回は、体調管理やデイキャンプで気を付けたい健康面のリスクについて、セコム医療システム株式会社の管理栄養士に聞きました。
管理栄養士の視点で考えた「おすすめキャンプレシピ」も聞いたので、最後までお楽しみください!
- プロフィール
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(左)セコム医療システム株式会社 健康サービス部長 兼 健康経営推進室長 布尾 啓明
2007年9月に入社。診療所の開設・運営支援、薬剤事業、病院経営情報分析システムの営業を担当。2019年10月より現職。(中央)セコム医療システム株式会社 健康サービス部 管理栄養士 佐藤 麻理花
2016年4月に入社。特定保健指導、働く人のための健康増進事業企画を担当。(右)セコム医療システム株式会社 健康サービス部 管理栄養士 平岡 小町
2024年4月に入社。特定保健指導、働く人のための健康増進事業企画を担当。
夏のデイキャンプは万全の体調で!
- 「デイキャンプ」というとキャンプ初心者でも気軽に楽しめる印象がありますね。
- 布尾: デイキャンプは日帰りなのでとりかかりやすい印象があるかもしれませんね。
ですが、非日常である自然のなかで1日を過ごすので、体調が万全ではないと具合が悪くなってしまうことも珍しくありません。
事前の体調管理はとても大切です。
デイキャンプに出かける1週間前くらいから生活リズムをコントロールして体調管理をするくらいの意識があると良いと思います。しっかり睡眠と栄養をとって万全の体調で参加してください。
- 具体的にデイキャンプではどんな健康リスクが考えられますか?
- 佐藤: 夏のデイキャンプで特に注意してほしいのは「熱中症」です。
夏バテなどで体調不良のときはさらに熱中症リスクが高まります。
キャンプ場ではもちろん、車で移動中に熱中症になることもあります。エアコンが効いた車内でも油断できません。熱中症対策を忘れずにしてください。 - 平岡: キャンプ場では、熱中症になってもすぐに対応できる設備や環境がない可能性があります。
熱中症対策として、帽子や首周りを冷やすネッククーラーなども準備しておいたほうが安心ですね。
キャンプ場についてからも直射日光が当たるところに長時間いないようにして、しっかり水分補給を心がけて適度に休憩するようにしてください。
快適安全なデイキャンプを!キャンプ場選びのコツ
- キャンプ初心者でも安全に楽しむためには、どんなキャンプ場を選んだら良いでしょうか?
- 布尾: キャンプに慣れていない方は、なるべく自宅から近いキャンプ場を選んだほうが良いと思います。
移動時間や移動距離が短いほうが体力を温存できますし、初心者の場合、設営や撤収に時間がかかることも考えられます。
- 水回りやトイレがきれいで、キャンプ用品のレンタルが充実しているキャンプ場を選べば、女性でも安心して身軽に楽しめそうですね。
- 布尾: そうですね。
ただ、夏のアウトドアは、想像以上に体力を消耗するものです。
デイキャンプに不慣れなうちは無理せず、グランピングなど設備の整ったキャンプ場を選ぶのも良いでしょう。
コテージなどが併設していて調理だけ屋外で行えるような、グランピング施設も増えてきています。
時間にゆとりがあるなら夕方に到着してバーベキューを楽しみ、一泊してしっかり休息して翌日帰宅する...というようなスケジュールも選択肢のひとつ。
日差しの強い時間帯にデイキャンプをして疲れたまま帰宅するより、一泊したほうが安全に快適に過ごせることもあると思います。
デイキャンプにおすすめ!自宅で仕込める簡単キャンプ料理レシピ
- デイキャンプのお楽しみと言えば「キャンプ飯」ですが、初心者には難しそうです。
- 平岡: 食材を焼くだけの簡単調理でもアウトドアなら、それだけでごちそうです。
豚バラ肉を焼いたサムギョプサルは、手軽で栄養も満点!ビタミンB1が豊富なので夏バテや疲労回復にも役立ちます。
しっかり火をとおしてから、塩やこしょうなどお好みの調味料で味付けして召し上がってくださいね。 - 佐藤: さらに事前に自宅で下準備しておけば、キャンプ場での手間も省けて、よりおいしくいただけますよ。
おすすめなのは、作り置きレシピとして人気の「下味冷凍」。
お肉や野菜と一緒に下味をつけて冷凍保存するものですが、キャンプ料理としても適しています。
夏場のキャンプ料理の食材は、鮮度管理が難しいですが、その点「下味冷凍」なら冷凍したままクーラーボックスに入れて置くと、キャンプ場についたころに適度に解凍された状態になるので、あとは焼くだけ。
キャンプ場での調理工程を減らせますし、食中毒のリスクも軽減できるので、一石二鳥です。
キャンプにおすすめの「下味冷凍」レシピを紹介しますね!
■安全においしく、「タンドリーチキン」の下味冷凍レシピ
<材料>
・鶏モモ肉:250g
・ヨーグルト:大さじ3
・ケチャップ:大さじ1
・カレールウ(粉末タイプ):小さじ2
・にんにく:チューブタイプで2cmほど
<作り方>
(1)鶏モモ肉はひと口大に切る。
火が通りやすいように薄めに切るのがポイント!
(2)冷凍可能な保存袋に(1)と、混ぜ合わせた調味料を入れてよく揉み込んだら冷凍庫へ。
<注意点>
・キャンプ場に持っていくときは、冷凍庫から出してすぐにクーラーボックスへ。
・解凍は常温ではなくクーラーボックスのなかで行ってください。
・鶏肉の中心まで火が通るよう、時間をかけてしっかり焼いてお召し上がりください。
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佐藤さんによれば、カレースパイスを使った味付けは食欲増進の効果があり、夏バテ予防にもぴったりとのこと。
しっかり焼いてそのまま食べてもおいしいですが、野菜と一緒にトルティーヤで巻いた「トルティーヤサンド」が絶品だそうです!
次回は、夏キャンプを安全に楽しむための第二弾。
キャンプ料理で注意したい食材の管理や調理の安全ポイントなどをまとめます。
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