ネットセキュリティ 2024年07月03日

第407回 旅行中のSNS投稿に注意しましょう

夏リゾートのベストシーズンを控え、国内外の旅行を計画している方も多いと思います。
旅行の計画を立てる際や、旅行中もスマートフォンは強い味方。
しかし、SNS投稿などスマートフォンの使い方によっては、旅行中の安全が脅かされる可能性もあります。
夏旅を安全に楽しむための注意点をおさらいしておきましょう。

旅行中のSNS投稿に潜むリスク

旅行中のSNS投稿をきっかけに、犯罪被害にあうケースが複数確認されています。

【SNS投稿をきっかけにした犯罪被害例】
・投稿写真の背景から居場所を特定される
・投稿内容からスケジュールを把握され、待ち伏せされる
・投稿内容から留守を悟られ、空き巣被害にあう

SNSを悪用したストーカー被害が多数発生しており、うかつにプライベートを公開するような投稿は非常に危険です。

またSNS投稿がきっかけとなる空き巣被害も発生しています。
SNSがターゲットを探す情報源として悪用されているのが現実です。

名前や住所を出していなくても投稿情報をたどっていけば、自宅を特定されるケースがあります。
加えてSNSで旅行に行っていることがわかれば、「自宅にいない」と公言しているのも同然です。
空き巣を呼び寄せてしまう可能性があることを深刻に受け止めましょう。

旅行中のSNS投稿で気を付けたい4つのポイント

日常的にSNSを使っている人ほど油断が生じがち。
SNSに投稿する前に、次のようなことを確認しましょう。

・SNS投稿内容や投稿タイミングに注意
旅行の予定をSNSに投稿するなら注意が必要です。
「●月●日から待ちに待った旅行!」「明日から●●へ行ってくる」といった行き先や自宅の留守がわかるような投稿はNG。
同様に、旅先でも「いま●●にいるよ」「●●でごはんを食べている」などリアルタイムの投稿は控えましょう。

・投稿する写真は大丈夫?
投稿する写真は事前にしっかりチェックしましょう。
背景から滞在先のホテルや、旅行中に立ち寄る場所などが特定される可能性があります。
また自分の顔や友達の顔などがはっきり認識できる写真が、悪意を持つ第三者の関心を引く可能性も否定できません。
投稿写真にはスタンプやぼかしを使うなど工夫したほうが良いでしょう。
周囲に写り込んだ人にも配慮が必要です。

・画像のGPS情報はオフに
スマートフォンで撮影した写真には撮影地点や日時などの情報が記録されています。
最近は投稿時に位置情報を自動削除するSNSが増えていますが、すべてのSNSに該当するわけではありません。
プライベートな写真を投稿するなら、使っているSNSの設定を確認してみてください。
旅行以外の投稿でも、自宅や行動範囲を特定されるリスクがあることを忘れてはいけません。

・公開範囲にも注意!
SNSの非公開アカウントを利用していても、シェアされれば広く拡散されてしまう可能性があります。
メッセージアプリの非公開のグループトークやタイムラインへの投稿も同様です。
「友だち限定」でも、仲間内で「勝手に転載しない」などのルールを事前に決めておいたほうが安心です。

旅行中のフリーWi-Fiにご用心!

旅行中はスマートフォンが活躍する機会がいつもに増して多いのではないでしょうか。
観光地へのアクセスやおいしいレストランを調べたり、街歩きにマップアプリを活用したりすることもあると思います。

そんなときに便利でお得なのが、無料で接続可能なフリーWi-Fi。
日本国内でも、海外でも、フリーWi-Fiが利用可能なエリアが増えていますが、100%の安全が確立されているというわけではないことを忘れてはなりません。

運営元がわからないフリーWi-Fiにつなぐ際は特に注意が必要です。
悪意を持ったサイバー攻撃の入り口になっているフリーWi-Fiも多数確認されています。

通信内容を盗聴されたり、クレジットカード情報などの重要情報が盗まれたりするケースもあります。
また、海外ではアクセスするだけでウイルスを勝手にインストールする悪質なWi-Fiもあるようです。

スマートフォンの設定を確認し自動的にフリーWi-Fiを拾わないよう注意しましょう。
安全が確認されたWi-Fiにだけ接続することが大切です。

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旅行日記のようにSNSに投稿して、思い出を記録しておくのも楽しい使い方ですが、投稿するなら帰宅後にしましょう。
また投稿前に写真を再チェックするなど、ひと呼吸おくことを忘れずに。

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