ネットセキュリティ 2025年08月06日

第433回 スマホの個人情報を守るために

シーン別、個人情報流出リスクと対策

スマホからの情報流出は、特別な状況だけで起きるわけではありません。
日常のちょっとした行動や、無防備な設定のままになった機能から情報が流出する可能性があります。

個人の情報が流出するリスクを把握して対策しましょう。

【スマホ「使用中」のリスク】
・電車内やカフェなど、公共の場で画面を「のぞき見」される
・写真に位置情報が自動的に記録され、SNS投稿などから自宅や行動範囲が特定される
・端末同士のデータ共有機能により、意図せず電話番号やメールアドレスが漏洩する
・メール送信時の誤操作で、意図しない相手に個人情報を送ってしまう

>「スマホ使用中」の流出防止対策
・画面ロック機能や「のぞき見」防止フィルムなどを活用する
・GPS機能の設定を確認して適切な範囲に設定する
・SNS投稿時は位置情報が共有されないか確認する
・不特定多数の人がいる場所ではデータ共有機能をオフにする
・メール送信前に内容と送信先の再確認を徹底する


【スマホが「ネットにつながっているとき」のリスク】
・フリーWi-Fiで通信内容が盗み見られる
・アプリが個人情報へ不正アクセスする
・OSやアプリの脆弱性を悪用される

>「ネット利用中」の流出防止対策
・通信が暗号化されていないフリーWi-Fiを使わない
・屋外や移動中はWi-Fiの自動接続機能をオフに設定する
・アプリのインストールは公式ストアを利用し、提供元やアクセス権限を確認する
・OSやアプリのバージョンは常に最新にアップデートする

どうする?スマホを「落とした・盗まれた」

電話帳、SNS、スケジュール、写真、動画、検索履歴、位置情報、さらには銀行やクレジットカードのアプリまで、暮らしや人間関係がまるごと詰め込まれているといっても過言ではありません。

スマホを紛失したり、盗まれたりすれば個人の情報が流出する危機は高まります。
自分だけでなく、周囲の人のプライバシーにもかかわる大きな問題になりかねません。

紛失・盗難に備えた事前の対策が不可欠です。

>すぐにできる「紛失・盗難」への備え
・パスコードや生体認証でスマホ画面をロックしておく
・IDやパスワードの使い回しをしない
・重要なアプリやサービスは二段階認証を利用する
・リモートロック、遠隔初期化ができる設定をしておく

スマホから個人情報が流出してしまったら

スマホから個人情報が漏れてしまったときは、できるだけ早く対応することが、被害拡大を防ぎます。次の手順を参考に、落ち着いて対処しましょう。

・クレジットカードや銀行口座の利用履歴をチェック
カード会社や銀行に連絡し、利用停止などの対応を依頼します。
身に覚えのない決済や送金がないかを確認を。

・IDやパスワードをすべて変更する
すべてのアカウントの情報を見直し、強固なパスワードに変更しましょう。
SNSやショッピング、金融系などのアカウントで、同じIDやパスワードを使い回していた場合は特に注意。

・スマホのログイン履歴やアクセス記録を確認する
各サービスの「最終ログイン日時」や「ログイン履歴」を確認しましょう。
第三者による不正アクセスの有無をチェックできます。

・セキュリティ対策サービスの通知を確認する
個人情報の流出を検知するサービスに登録している場合は、通知内容をすぐに確認し、被害の範囲を把握しましょう。

* * * * * * * * *

スマホから大事な情報が漏れ、悪用されれば、そのダメージは計り知れません。
不審なメールやSMSに注意するなどスマホ利用の基本的な備えが大切です。

スマホのセキュリティソフトを導入するなども事前の備えのひとつとして検討しましょう。


【あわせて読みたい!関連コラム】
第386回 不正アクセスを防ぐ「パスワード」の設定方法
第371回 Wi-Fiを安全に使用するには?スマートフォンに欠かせない安全対策
第367回 SNSに写真を投稿するとき注意すべきことは?

* * * * * * * * *

<お知らせ>

企業、学校などに向けた「女性のための防犯セミナー」を無料で開催しています!
女性がねらわれやすい犯罪の対策やSNS利用時の注意点などを、セコムの女性社員がレクチャーします。詳しくはこちら。
セコムの女性社員が伝える「女性のための防犯セミナー」

SNSシェア
関連するカテゴリーを見る
スマホの安全
個人情報保護