その他安全 2022年11月16日

第367回 SNSに写真を投稿するとき注意すべきことは?

SNSの利用者は、20代で約90%、30代で約86%にものぼるそうです。
複数のSNSを目的別に使い分けるなど、SNSの用途も多様になってきましたね。誰でも気軽に情報発信できるのがSNSの良いところ。
一方、投稿した写真がきっかけになって思わぬトラブルに巻き込まれることもあるので、注意が必要です。
SNSへの写真投稿には、どのようなリスクがあるのでしょうか。
安全にSNSを楽しむためのポイントをまとめます。

2022.11.16更新

SNSの利用者は、20代で約90%、30代で約86%にものぼるそうです。
複数のSNSを目的別に使い分けるなど、SNSの用途も多様になってきましたね。誰でも気軽に情報発信できるのがSNSの良いところ。
一方、投稿した写真がきっかけになって思わぬトラブルに巻き込まれることもあるので、注意が必要です。
SNSへの写真投稿には、どのようなリスクがあるのでしょうか。
安全にSNSを楽しむためのポイントをまとめます。

SNSへの写真投稿の落とし穴

画像

SNSは、登録した利用者同士が交流できる会員制サービス。
興味のあるトピックの情報を集めたり、自分で情報発信・拡散したりと使い方はさまざまです。

SNSは誰でも自由に参加できる場なので、自分が発信した情報や写真が、意図せず拡散したり、悪用されたりすることもあり得ます。
たとえば、「知り合いにしか公開していない」つもりの写真が、自分とつながりのあるユーザーからシェアされれば、無数の見知らぬ人がそれを目にすることになるかもしれません。
自分の意思とは関係なく、「写真を勝手に公開されていた」というケースも考えられます。

気軽に投稿できるのがSNSの良さ。
ですが、そのぶん深く考えずに写真をアップしてしまうことはないでしょうか?
もしかしたらその写真には、個人の大切な情報やトラブルの種が含まれているかもしれません。
自分だけではなく、一緒に写っている人に迷惑がかかることもあるのです。
SNSへの写真投稿には、十分な注意と配慮が不可欠です。

SNSへの写真投稿で考えられるリスク

SNSに写真を投稿するときは、「インターネット上で公開されても本当に大丈夫か」をよく考えることが大切。起こりうる問題を想像しながら、写りこんだ人や背景にも注意を払いましょう。

<SNSに投稿した写真によるトラブル例>
・自画撮りの写真を投稿したら、アダルトサイトや出会い系サイトなどで勝手に使われてしまった
・知らない人が写りこんだ写真をそのまま投稿したら、本人がたまたま見て抗議コメントが来た
・撮影禁止の場所で撮影していたことに気づかず投稿したら、非難コメントが集中して炎上した
・勤務先や学校、よく行くお店や乗っている電車など行動パターンを把握され、不審者に付きまとわれた

SNSに投稿した写真をきっかけに、インターネット上だけにとどまらず、現実の世界でストーカー被害にあうこともあります。
過去には、写真の人物の瞳に写る景色から、自宅を特定された女性が襲われる事件もありました。

最近のスマホのカメラは高画質なので、写真を拡大すれば、指紋や自宅の鍵の刻印ナンバーなど、重要な情報が読み取られてしまう可能性も否定できません。

写真加工アプリを使えば、顔を装飾で隠したり、背景をぼかしたりすることも簡単ですが、それだけで本当に大丈夫でしょうか。
悪意を持って写真を分析すれば、どこかにすきが見つかるかもしれません。
SNSに投稿する写真は、慎重に慎重を重ねてチェックすることが肝心です。

SNSに写真を投稿するときのチェックポイント

(1)場所や時間などを特定される要素がないか
写真の背景に、標識や特徴的な建物など撮影場所を特定されるものは写っていませんか。
日の差し込む方向や光の反射などから、撮影時間を特定されることもあります。

場所や時間から生活パターンを割り出され、待ち伏せされたり、付きまとわられたりする可能性もあります。日常のひとコマでも、確認を怠らないようにしましょう。

(2)位置情報サービスをオンにしていないか
スマホのカメラの設定によっては、撮影場所の位置情報や撮影日時、撮影者などの情報が写真に保存されていることがあります。
見ず知らずの人に自分の居場所や自宅が知られる可能性もあるので、位置情報サービスは注意が必要です。安心してSNSを利用するなら位置情報サービスはオフにしておきましょう。

(3)プライバシーや著作権は侵害していないか
自分以外に写っている人物や、その人物と関わる情報が写りこんでいると、プライバシーの侵害にあたる場合があります。
また、本や漫画、映画、美術作品などの著作物が写りこんでいると、著作権侵害に問われることも。
SNSに写真を投稿したいときは、写っている人や制作者に許可をとることを忘れずに。
SNS上で批判される恐れもあるので、「許可を得たうえで投稿しています」とひと言添えて投稿するのも大事なポイントです。

(4)見られたら困る写真ではないか
SNSのDM(ダイレクトメッセージ)などで、個人的な写真を特定の人に送ったり、公開範囲を限定してプライベートな写真を投稿したりすることはありませんか。DMや非公開アカウントから情報が流出してしまったケースは、SNSにおいてたくさんあります。
どこから、どのように情報が拡散するかわかりません。
第三者に悪用される可能性がある写真は、たとえクローズドなコミュニティでも投稿しないようにしましょう。

(5)撮影した直後の写真ではないか
リアルタイム情報をSNSに投稿することは、危険をともないます。
悪意を持ってSNSを利用している人もいることを忘れないでください。
自宅を留守にしていることを把握されて空き巣に狙われるかもしれません。
SNSに投稿する写真は、時間や日にちをずらしたほうが安心です。

SNSでは、自分が投稿する写真だけではなく、別の人の投稿した写真をシェアするときも注意。
誰でも匿名で投稿できるので、デマやフェイクニュースなどウソの情報が含まれていることもあれば、有名人の偽アカウントなども存在しています。
災害時などはさまざまな情報が錯そうするので、誤った情報が拡散すると大きな混乱を招きかねません。

誰かの写真や情報をSNS上でシェアするときは、公的機関やオフィシャルサイトなど必ず情報ソースを確認しましょう。
タイムラインなどに流れてきた写真もきちんと吟味することが、自分を守ることにもつながります。

* * * * * * * * *

SNSを含め、インターネット上に公開された写真や情報は、ひとたび拡散されたら完全に消すことは困難。
スマホやパソコンのディスプレイの先には、自分でコントロールできない世界が広がっています。
SNSはプライベートな空間ではなく、「世界中の人が見るかもしれない場所」と認識して、マナーを守って楽しみましょう。

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