第414回 夜道で不審者が潜む場所
夜道をひとりで歩く際は、日中とは違う注意が必要です。
不審者が身を潜めていても気づかない「死角」はどこにでも存在します。
今回は、不審者が身を潜めやすい場所や、ひとり歩きの女性が狙われやすい場所などをまとめました。
日ごろからできる防犯対策で、夜道でのひとり歩きの不安を少しでも減らしましょう。
不審者が身を隠しやすい場所
不審者は人目につかず、周囲から気づかれにくい「死角」を選んで身を潜めているものです。
特に夜間は、暗くて人通りも少ないため死角は増えます。見通しが悪い場所にはより一層注意が必要なため、注意すべき死角をまとめました。
・路地やビルの脇の通路
路地裏やビルの隙間の狭い通路は、不審者が隠れやすい場所。
特に通り抜けができない行き止まりの通路や、人通りの少ない場所では危険度が高まります。
・ビルや集合住宅の外階段や敷地内
誰が出入りしても見とがめられにくく、死角も多いことから、わいせつ犯罪の犯行現場になることが多い場所。
特に夜間は、ひと気がなく薄暗いエリアでは警戒しましょう。
・さびれた建物やエントランスが暗いビル
管理が行き届いていない建物や、エントランスが薄暗いビルなども要注意。
通行人の視線が届きにくいため、夜間は特に危険です。
用事がないなら近づかないほうが安全です。
・ひと気のない工事現場や空き家
日中でもあまり人が近づかないため、これまでにもわいせつ犯罪が発生しています。
夜間は別のルートを使うか、なるべく離れて通行したほうが良いでしょう。
・駐車場や駐輪場
建物や車のかげなど、死角が多くわいせつ犯罪が多発しています。
特に防犯カメラや照明が設置されておらず、管理人もいない駐車場や駐輪場は犯罪リスクが高い場所。夜間に利用するときは十分に注意してください。
・建物や自動販売機などの物陰
自動販売機の周囲は夜間でも明るいですが、その一方で、陰ができやすく不審者が身を潜める可能性があります。
・植栽や樹木が多く、見通しの悪い公園や広場
公園の遊具や植栽は、人の目を遮ります。
河川敷なども、雑草などで見通しが悪い場所がたくさんあります。
不審者が隠れる場所も多いので、ひと気のない時間帯は通り抜けを控えたほうが良いでしょう。
・路上駐車中の車のなか
路上に駐車している車内は、不審者にとって隠れやすい場所です。
歩いているときに停止中の車両に人がいる場合は、距離を保つようにしましょう。
女性が不審者に狙われやすい場所
女性がひとりになる瞬間を狙った犯罪も存在します。
狙われやすい場所では、行動には注意しましょう
・ATMやコンビニなどのそば
お金を下ろす際や買い物を終えて外に出る際、不審者にあとをつけられる可能性があります。
建物から出る前に周囲に注意を払うことが大切です。
・夜遅い時間帯の駅やバス停の周辺
夜遅くなってから公共交通機関を使って帰宅する際は、駅から出たあとやバスを降りたあとに注意が必要です。
ひとりで歩く女性を狙っている不審者にあとをつけられる可能性があります。
駅やバス停は人が多く集まりますが、夜遅くなると人通りがなくなることも多いので、自宅までの道のりに警戒心を持ってください。
・エレベーター待ちのホールやエレベーター内
エレベーターは一度入ると逃げ場がない閉鎖空間。
不審者が同乗した場合、何が起こるかわからない状況になるため、たとえ自宅マンションでも警戒心が必要です。
エレベーターを待っているときから背後に注意を払い、知らない人とふたりきりにならないようにする工夫しましょう。
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・エレベーターの安全な乗り方
不審者から身を守るための防犯対策
不審者から身を守るためには、日ごろの防犯対策と注意深い行動が不可欠。
夜遅い時間帯はなるべくひとり歩きしないほうが安全です。
やむを得ず深夜などに帰宅するときは、次のような対策を心がけましょう。
・できるだけ明るい道、人通りの多い道を歩く
お店などの照明や人通りが多い道は、人目が多く助けを呼べるため安全性が高いです。
可能な限り、メインストリートを選んで歩きましょう。
・「ながら歩き」をしない
スマートフォンに夢中になっていたり、イヤホンで音楽を聴いたりしていると、周囲の音や気配に気づきにくくなります。
特に夜間は視覚や聴覚を最大限に活用して、いち早く危険を察知することが大切です。
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・「ながら」歩きはどのくらいキケンなの?
・家族に迎えに来てもらうか、タクシーを利用する
住まいの場所や周辺環境によっては、家族や信頼できる人に迎えに来てもらうか、タクシーを利用したほうが安心です。
深夜にひとりで歩くリスクを考え、帰宅が遅くなることがわかっているときは事前に対策を考えておきましょう。
・防犯ブザーや音の出るアプリを活用する
防犯ブザーは、危険を感じたときにすぐに鳴らせるように手が届く場所に準備しておくのがポイント。
音で危険を知らせる機能がついた防犯アプリもあるので活用してください。
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・痴漢対策にもおすすめの「防犯ブザー」
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慣れた道では、夜間の危険性を感じにくいもの。
「もしかしたら不審者が隠れているかもしれない」と想像力を働かせ、最大限に警戒しながら歩くことがとても大切です。
自分の安全を第一に考えて、できる限りの対策をしましょう。
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