防災・防火 2025年11月19日

第440回 モバイルバッテリーが熱くなる原因と対処法

なぜ?モバイルバッテリーは熱くなる

原因は、モバイルバッテリーに使用されているリチウムイオン電池。
衝撃や高温、過充電、金属との接触などにより、発煙や発火するおそれがあります。

・列車内で、スマホを充電中のモバイルバッテリーが発火し、バッグ内から炎があがる
・列車内で、乗客が持っていたモバイルバッテリーから煙が出て緊急停止
・就寝中にスマホを充電していたモバイルバッテリーが発火して住人がけがを負う
・膨らんで高温になったモバイルバッテリーを冷やそうとして冷蔵庫に入れたところ煙があがる

など、事故が相次いでいます。
モバイルバッテリーは、小型で持ち歩きにも便利ですが、「熱い」「膨らんでいる」などの異変を感じたら、ただちに使用をやめることがまず大切です。

モバイルバッテリーを安全に使うための習慣

モバイルバッテリーを安全に使うために、まずは日常の使い方を見直してみましょう。

【安全に持ち歩くためのポイント】
・専用のポーチや保護ケースに入れる
(ほこりやゴミの侵入・水滴の付着を防ぎ、落とした時の衝撃やバッグ内での圧力を和らげるため)
・鍵やアクセサリーなど金属製の小物と触れる状態でバッグやポケットに入れない
(端子が金属に触れるとショートし、発熱や発火の可能性があるため)
・バッグのなかに長時間入れっぱなしにしないせず、定期的に状態を見る
(高温・低温・湿気などの環境で長時間放置すると、バッテリーが劣化・膨張・発火する可能性があるため)

【扱い方の注意】
・落とす、ぶつけるなどの衝撃を避ける
・車内や直射日光のあたる場所など、高温になるところに放置しない
・水分のあるところに置かない
・布団や枕の下など、熱がこもりやすい場所での充電は避ける
・充電が完了したらケーブルを抜く(つなぎっぱなしは過充電の原因に)

デザイン性の高いモバイルバッテリーや安価なモバイルバッテリーも増えていますが、品質が不明なものは発火リスクが高い場合があります。
購入時は、「PSEマーク」が表示された信頼できるメーカーの製品を選びましょう。

正しい持ち歩き方や扱い方を意識することで、モバイルバッテリーのトラブルを未然に防ぐことができます。

飛行機搭乗時の新ルール

モバイルバッテリーを飛行機に持ち込む際のルールが、2025年7月に改正されました。
これまで航空会社ごとにルールが異なっていましたが国土交通省と定期航空協会によって全国で統一されています。

新しいルールでは、モバイルバッテリーをスーツケースなどに入れて預け入れることはできません。発煙や発火などの異常が起きた際にすぐ発見できるよう、機内持ち込みが必須となりました。

【機内での注意点】
・座席上の収納棚には入れず、目の届く場所に置く
・バッグのなかでスマホなどを充電しない
・充電しながら眠らない/座席を離れない

「すぐに確認・対処できる位置に置くこと」を覚えておきましょう。
また、旅行や出張の前には、利用する航空会社の公式サイトで最新の持ち込みルールを確認しておくと安心です。

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身近な製品であるモバイルバッテリーも思わぬ危険につながることがあります。
「熱くなっていないかな?」をこまめに意識することを忘れないようにしましょう。

【あわせて読みたい!セコムのコラム】
モバイルバッテリーを落したら?見逃せない異変と事故を防ぐ正しい対処法

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