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セキュリティ対策の宿命 失敗事例しか見えない

 一年で一番寒さが厳しい季節になってきたのと同時に、世の中では季節性インフルエンザによる学級閉鎖の声もちらほら聞くようになってきました。皆さんは、インフルエンザの予防接種を受けましたか?予防接種を受けていたのにかかってしまった、インフルエンザの予防接種はあまり効かないのでは、という声を耳にすることがあります。インフルエンザの予防接種は本当に効かないのでしょうか?

 予防接種を受けることは、体に今度来るであろうウイルスのタイプを教え、それによって、そのウイルスに対する免疫機能を強化して、病気にかかりにくくすることです。本コラムで言うところの「事態そのものを起きにくくする対策」にあたります。

 世の中では、セキュリティ対策をほどこしていたにもかかわらず事件や事故が起きてしまうことがあります。防犯対策をしていたのに事件が起きてしまった、火の用心をしていたのに火事になってしまった、とかいう類です。このような事件や事故が起こると、世論は、セキュリティ対策は効かないのでは、という方向に傾きがちです。ここにセキュリティ対策一般が抱える宿命が見えてきます。対策をしていたにも関わらず、事件や事故が起きてしまった場合、「対策済みにも関わらずことが起きてしまった」ということで世間から注目を浴びることとなります。しかしよく考えてみてください。「事態そのものを起きにくくする対策」としてのセキュリティ対策が有効に機能している場合、そもそも事件や事故は起こらないのです。

 セキュリティ対策においては、その対策が功を奏し「何もなかった」ことに関しては、事件・事故そのものが起こっていないため、世の中でニュースになることはありません。一方、対策をほどこしたにもかかわらず「何かあった」ことに関しては、事件や事故が実際に起こってしまったためにニュースになります。しかも、セキュリティ対策をしていたにも関わらず事件が起こったということで話題になって、その対策の無能を指摘されやすいのです。

 感染症に対して「事態そのものを起きにくくする」セキュリティ対策としての予防接種にも同様のことが言えます。予防接種によって呼び覚まされた免疫は、今ごろあなたの体の中で感染するのを防いでくれているのかもしれません。ただ、その場合、あなたは病気を発症しないためそれがわからないのです。

 西暦2000年になる時、コンピュータシステムがおかしい動きをして社会的なパニックが起こるのではという、いわゆる「2000年問題」が世間を騒がせました。しかし、幸いにしておおきなトラブルは発生しませんでした。あれだけ大騒ぎして、結局何も起きなかったという向きもありますが、これは大きな間違いです。皆が大騒ぎし、関係者が必死になってトラブルのタネを潰しておいたから何も起きずに済んだのだ、という事実がいつの間にか忘れ去られています。表面に現れた事象だけ見てセキュリティ対策の効果を判断してはいけません。セキュリティ対策に関しては、宿命的にその失敗事例しか見えないという特徴があるということを覚えておいていただければと思います。

セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利 康文

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