トップメッセージ｜セコムのサステナビリティ経営｜セキュリティのセコム株式会社-信頼される安心を、社会へ。-

現在、少子高齢化による労働力不足という大きなトレンドや、新型コロナウイルス蔓延を契機としたニューノーマルの定着といった環境変化の中、先端技術の実用化も重なり、セキュリティサービス事業は変革期を迎えています。そのような状況下でお客様のお困りごと、世の中のリスクも変化し続けており、「安全・安心」に対する価値は今後ますます高まっていくものと考えています。

加えて近年は、ステークホルダーの皆様に対する責任の重さが今まで以上に高まっていると実感しています。社会とともに持続的に成長するためには、お客様、株主・投資家の皆様、お取引先様、地域社会の皆様、そして社員などすべてのステークホルダーを考慮してバランスよく事業運営をすることが一層重要になっています。このような時代に経営をお預かりすることにあらためて身が引き締まる思いです。

セコムグループでは、2021年12月に「サステナビリティ基本方針」を策定し、重要課題（マテリアリティ）を特定、2022年10月にはその課題に対する中長期目標KGI・KPIを設定しました。目標達成に向けた取り組みは定点観測し、公開するとともに改善を推し進めています。さらに、「事業活動に関わるすべてのステークホルダーから信頼される存在であり続ける」という思いをより明確に示すために、2023年5月に策定した「セコムグループ ロードマップ2027」（以下、「ロードマップ2027」）の重点施策の一つとして「ステークホルダー重視」を掲げました。

「ステークホルダー重視」の中でまず注力することは、ダイバーシティの推進と従業員のエンゲージメント向上です。社員一人ひとりが個性を活かし、持てる能力を最大限発揮できるような環境整備を図るとともに、人財の確保・育成に継続的な投資を行います。具体的な取り組みとして、ダイバーシティの推進では、2030年までに女性管理職者比率を30％以上にすることを目標とし、女性リーダーの育成に取り組んでいます。2023年4月にはセキュリティ事業所責任者のポストへ複数の女性の登用を実現させました。従業員エンゲージメントの向上では、現場で働く社員の業務量の適正化や、給与などの処遇の改善を進めてきました。2023年6月にはエンゲージメント向上に加えて、経営参画への意識を醸成するため、当社社員全員と一部グループ会社社員の合計約2万3,000人を対象に譲渡制限付株式の付与を行うことを決定しました。

さらに、「ステークホルダー重視」の中ではサステナビリティ戦略として、「サステナビリティ経営」、「誰一人取り残さない社会」、「住み続けられる地球を守る」を軸としたアクションプランを公表しています。今後も経営戦略とサステナビリティの一体化を加速させていきます。

セコムは、国際社会の一員としての責務を果たすべく、国連グローバル・コンパクト^※1の「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」に関する10原則を支持し、さまざまな活動に継続して取り組んでいます。

また、2019年にTCFD^※2提言への賛同を表明して以降、TCFDフレームワークに沿ったリスクと機会の情報開示にも取り組み、2022年12月には国際的な環境NGOのCDPが実施した気候変動調査で最高評価「Aリスト」を獲得し、3年連続で「リーダー・ボード」に選定されています。さらに、グローバルな事業展開を加速する中で社会から信頼される事業運営を推進すべく、2022年10月には「セコムグループ人権方針」を新たに策定し、人権尊重の姿勢を明確化しました。

社会がどのように変化しようとも、セコムグループはあらゆる場面で変わらぬ「安全・安心」をお届けし、社会課題の解決に貢献することで持続可能な事業運営を進めてまいります。