その他安全 2024年06月19日

第406回 スポーツジムの契約トラブルにご注意!

スポーツジムをはじめ、フィットネスクラブやパーソナルジム、ヨガやピラティスなど、通いやすいジムやスタジオが増え、女性にも人気がありますね。

しかし国民生活センターには、スポーツジムなどに関する消費者トラブルの相談が寄せられているそうです。

なかには「解約時に違約金を求められた」「体験だけのつもりが入会させられていた」など、契約に関するトラブルも少なくありません。
契約トラブルを回避するために注意したいポイントをまとめます。

スポーツ関連ジムの契約でよくあるトラブル

国民生活センターに寄せられたスポーツ関連ジムの相談事例を紹介します。

「割引や特典があるキャンペーンに惹かれて契約したが、利用開始前に解約を申し出たら違約金を請求された」
「体験レッスンやお試しプラン終了後に、通常プランに自動更新されていた」
「解約を申し出たのに、利用料金の引き落としが続いている」

スタッフが駐在しない無人のジムやオンラインレッスンなども普及しています。
契約も非対面の手続きが増えていることから、次のような相談も。

「インターネットで契約手続きをしたが、解約手続きがサイト上ではうまくできない」
「問い合わせをしたくても事業者に電話がつながらない、連絡がつかない」

インターネット広告やチラシでは、お得さや手軽さが強調されていることが多いですが、認識と違っていることもあるということ。
よくわからないまま契約を申し込まないことが大切です。

スポーツ関連ジムの契約でよくある誤解

スポーツ関連ジムの契約がトラブルになるのはなぜでしょうか。
利用者側によくある誤解や問題点をまとめます。

・利用開始前なら無条件で解約できる?
スポーツジムなどの契約は、原則クーリング・オフが適用されません。
インターネットで契約した場合も同様です。
当事者同士の合意や規約内容に従って交わされた契約は、サービス利用開始前でも適用され、解約に関する条件にも承諾しているとみなされます。
解約料の請求を受けることもあるので注意が必要です。

・解約の意思を伝えたら解約できる?
契約を交わしたサービスは、解約の意思を口頭で伝えただけでは解約手続きができません。
契約内容には解約に関する項目が記されており、正式な解約手続きがなければ契約が継続します。
口頭で伝えるだけではなく、解約手続き必要です。

・お得なプランで契約したからずっとお得?
スポーツ関連ジムの体験レッスンやお試しプランでは、所定の期間が終了したら通常プランに自動更新される契約になっていることがあります。
どのようなプランなのか、適用期間やプラン終了後の扱いを確認しておきましょう。

・解約手続きもネットで簡単?
スポーツ関連ジムに限らず、オンラインで申し込みができるサービスでは、事業者と連絡がつかない、キャンセルができないなどのトラブルが少なくありません。
申し込む前に解約方法やカスタマーサポートの体制についても確認しておく必要があります。

スポーツ関連ジムの契約時にチェックしておくべきポイント

契約を交わす際は、契約書面に記載されているすべてを理解して納得したうえで申し込むことが重要です。すべての内容に目を通しましょう。

わからないことや納得できないことがあれば、その場で質問することが大切です。

契約を交わしたあとで「知らなかった」「納得できない」と申し出ても、取り合ってもらえない可能性があることを覚えておきましょう。

【契約前にココをチェック!】
・解約時(休会時・退会時)の連絡先や解約方法
・プランやキャンペーンが適用される条件や期間
・体験やお試しプラン後の自動更新の有無
・解約時の精算方法(返金・解約金など)

インターネットで申し込む場合も、これらの確認はおろそかにできません。
事業者に問い合わせて不明点を確認するくらいの慎重さが必要です。

問い合わせても連絡がつかない事業者なら、解約時もトラブルになるかもしれません。
クチコミを調べるなどして評判をチェックすることをおすすめします。

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スポーツ関連ジムは、解約手続きにも一定の時間を要します。
解約のタイミングによっては翌月分の利用料が発生してしまうこともありますので、ゆとりをもって解約手続きをしましょう。
「解約したつもりが解約できていなかった」というトラブルも多発しています。
引き落としが続いていないか、銀行口座の確認やクレジットカード明細の確認を忘れないでくださいね。

「事業者に連絡がつかない」など、不安や困ったことがあれば、早めに消費生活センターに相談しましょう。

⇒消費者ホットライン「188(いやや)」
近くの消費生活相談窓口を案内する全国共通の3桁の電話番号


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