
第428回 「ながらスマホ」がまねく事故と犯罪
「ながらスマホ」とは、歩行中や運転中にスマートフォンを操作・注視する行為のこと。
警察庁の統計によると、スマホなどの使用に起因する死亡・重傷事故は令和6年中で136件にのぼり、年々増加傾向にあります。
スマホを使用している場合の死亡事故率は、使用していない場合の約4倍にもなるそうです。
(※)https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/keitai/info.html
また「ながらスマホ」は、犯罪のターゲットになるリスクも高めます。
事故防止や犯罪対策の観点から「ならがスマホ」の注意点をまとめました。
「ながらスマホ」が命を危険にさらすことも
歩きながら、運転しながら、スマートフォンを操作していませんか。
「ながらスマホ」による事故が多発しており社会問題になっています。
「歩きスマホ」(歩行中の「ながらスマホ」)により、縁石に気づかず転倒したり、電柱に衝突したりといった負傷事故のほか、駅のホームから転落するといった重大な事故もあります。
さらに、、自転車運転中の「ながらスマホ」でも多くなっており、いっそうの注意が必要です。
2024年11月には、道路交通法により自転車運転中のスマホ使用にも罰則が設けられました。
スマホを操作しながらの運転は6か月以下の懲役または10万円以下の罰金の対象です。
わずかな時間でも、「ながらスマホ」には大きなリスクがともないます。
大きなケガや命にかかわる事故につながることを忘れてはいけません。
「ながらスマホ」がまねくもうひとつのリスク
「ながらスマホ」は、周囲への注意が散漫になることで、犯罪被害のリスクを高めます。
最近増えているのが、「スマホ当たり屋」と呼ばれる手口。
「歩きスマホ」をしている人にわざとぶつかり、「ケガをした」「スマホが壊れた」と言って慰謝料や修理代を請求するものです。
路上や駅構内など、人目が少なく不意を突かれやすい場面で発生する傾向があります。
ヘッドホンをしながらスマホに集中している人、周囲をよく見ていない人がターゲットになりやすいようです。第三者や防犯カメラがない場所では詐欺行為を立証しにくく、相手の言葉に焦ってお金を支払ってしまうケースが確認されています。
万が一こうした状況に遭遇しても、その場で示談しようとせず「警察に行きましょう」と毅然とした態度をとることが大切です。
女性や高齢者は狙われやすいため特に注意してください。
スマホを安全に使うためにできること
「ながらスマホ」による事故やトラブルの防止には、意識と習慣の見直しが大切です。
スマホが手放せない現代だからこそ、「使うタイミング」「使わない時間」を意識的に切りわけましょう。
・スマホを見るときは必ず立ち止まり、周囲に迷惑がかからない場所を選ぶ
・駅や交差点、夜道など視界が悪く人の動きが多い場所ではできるだけスマホを使用しない
・自転車や車の運転中は、スマホの操作や画面注視を一切おこなわない
・「スマホ当たり屋」のような詐欺行為のターゲットにならないよう「歩きスマホ」はしない
「ながらスマホ」に巻き込まれないよう周囲に目を配ることも大切です。
加害者にも被害者にもならないようにしましょう。
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「ながらスマホ」をしない。
それだけで日常の事故や犯罪のリスクを軽減できるということを忘れないでくださいね。
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