防犯 2012年02月06日

第81回 防犯カン違い Part5

こんにちは。立春が過ぎ、少しずつ春の足音が聞こえ始めると怖くなるのが、花粉です。花粉症ではない人によると、「まったく感じないので、なんだかわからない」と、うらやましいお話も聞きますが、花粉症でお悩みの人にとっては、この時期は憂鬱ですよね。ただ、うれしいことに、驚異的な飛散量だった昨年に比べると、今年は花粉が激減するという予測もあるようです。それでも、例年通りの対策が必要とのこと。そろそろ花粉対策グッズを準備したほうがよさそうですね。

2012.2.6更新

 今回は、せっかく防犯対策していても、それがカン違いだったということがないように、カン違いしやすい防犯対策についてご紹介する"防犯カン違い"シリーズのPart5です。今までもカン違いが多いものをご紹介してきましたが、今回は、自宅への侵入を防ぐための対策についてご紹介。あなたはカン違いしていませんか?

窓は「網入りガラス」や「ペアガラス」なら安心!?

 住宅を狙った泥棒の多くが侵入口として使う場所は、一戸建て、集合住宅ともに窓が一番多く、侵入全体の6割近くを占めています(2010年警察庁調べ)。泥棒の手口で多いのが、サッシに取り付けられているクレセント錠近くのガラスを何らかの方法で突き破り、クレセント錠を解錠し、サッシをスライドさせて侵入してくる方法です。空き巣を防ぐためには、「ガラス破り」の対策が重要なのです。

 それはすでに知っていて、"強いガラス"にしているから大丈夫、という人もいらっしゃるかもしれませんが、「網入りガラス」や「ペアガラス」が、泥棒に強いガラスだと思っていませんか?これは、カン違い。
 まず、ガラスの種類を知ることが大切です。一般的に使用される「フロートガラス」の場合、防犯性が高いとカン違いする人はいないと思いますが、「網入りガラス」は、火災が起きた時のガラスの飛散防止を目的としたもので、下の図にあるように、防犯性能は高くありません。
 また、「ペアガラス」は、2枚に重ねられているので安心と思われがちですが、一般的なフロートガラスを2枚重ねただけのものがほとんどで、2枚とも簡単に割られてしまうんです。ガラスを防犯のために取り換えるのであれば、「合わせガラス」や「防犯合わせガラス」と呼ばれる、防犯性能を高める目的で作られたガラスを選んでください。これらは、2枚のガラスの間に特殊な樹脂フィルムが挟まれているため、貫通しにくいのが特長です。

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(対策)
 家中のガラスを変えるのは大変!そこで、手軽にできる対策として「防犯フィルム」を貼ることをオススメします。そして、忘れてはいけないのが"ワンドア・ツーロック"にすること。クレセント錠だけでなく、必ず補助錠を使うようにしましょう。カギのかけ忘れにも注意してください。

家にいるときは安心!?

 留守中の空き巣対策は、窓やドアに補助錠をし、「ワンドア・ツーロック」で、防犯対策ばっちり!家にいるときに泥棒に狙われることはないから安心だろう・・・なんて思っていませんか。残念ながら、これもカン違い。
 侵入窃盗犯のうち、忍び込み(就寝時に侵入)が21%ほど、居空き(在宅中不在の部屋などから侵入)は5%ほどを占め(2010年警察庁調べ)、なんと約27%が在宅中に侵入されています
 特に女性の場合、体力的にも弱いことから、在宅中に狙われたり、鉢合わせた泥棒が、相手が女性とわかり、強盗に豹変したりする可能性もあります。また、配達や工事業者を装って訪問し押し込み強盗をするなど、事前に高齢者や女性が住んでいるとわかると、在宅中でも狙われる可能性はあります。家にいる時も、しっかり防犯対策をしましょう。

(対策)
 在宅時も窓・ドアともに戸締りをしっかりし、外から女性の一人暮らしと悟られないようにしましょう。訪問者に対しては、相手をよく確認し、慎重に対応することが大切。また、就寝時の安全対策としては、自分がすぐに危険に気付かなくてもセキュリティ会社に自動通報してくれる、ホームセキュリティシステムがあると安心ですね。最近は、集合住宅でも導入されている物件も増えてきているので、住まいを選ぶときにちょっと気にしてみるのも、安全に暮らす方法の一つです。

 皆さんも、一つずつカン違いをなくして、正しい防犯対策で、「安全・安心」の毎日を。

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