防災・防火 2018年12月26日

第271回 配線器具の事故に注意!家電にあるリスク

すっかり寒くなって、暖房器具が欠かせない季節になりました。
自宅では、手軽に持ち運べて、すぐに温まる電気ストーブを重宝しています。安全だと思われがちな電気ストーブですが、石油やガスを燃料にしたストーブよりも、火災発生件数が多いのだそうです。
燃えやすい布団や衣類、雑誌など燃え移りそうなもののそばでは使わないよう、気をつけましょう。
また、家電やコードから出火する「電気火災」も増えているそうです。身の回りにある家電の安全を、いま一度確かめておきましょう。

2018.12.26更新

私たちの身の回りにたくさんある、延長コードやテーブルタップなどの配線器具。
コンセントから離れた場所で家電を使えたり、ひとつのコンセントを複数の電源として使えたりして便利ですよね。
ひとり暮らしの部屋では特に、コンセントの数が限られていますので、配線器具を活用している方も多いのではないでしょうか。

冬場は、暖房器具や加湿器、アロマディフューザーなど、電化製品の使用が増える時期。
配線器具に接続するものも多くなりますが、無理なつなぎ方、誤った使い方をすると、思わぬ配線器具の事故につながることがあります。
配線器具による事故を防ぐために、注意したいことをご紹介します。

こんなに起きている「配線器具の事故」

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独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)がまとめたデータによると、2012年~2016年の5年間で起きた配線器具による事故は、353件。
毎年、12月~3月までの間が最も多くなっています。
この冬の時期、特に注意を怠らないようにしましょう。

スイッチオンの前に確認!コードとプラグの注意ポイント

(1)電源コードは丁寧に扱いましょう

延長コードやテーブルタップの電源コードは、大きな力が加わると、断線して異常発熱や発火の原因になることがあります。

<「電源コード」のココをチェック!>
□電源コードが家具の下敷きになったり、ドアに挟まったりしていないか
□電源コードを束ねた状態で使用していないか
□電源プラグを引き抜くとき、電源コードを引っぱらず、電源プラグを持って抜く

(2)電源プラグはコンセントにしっかり差し込みましょう

電源プラグとコンセントの間に隙間があると、ホコリがたまってショートしたり発火したりする恐れがあります。
電源プラグにホコリが付着していたら、コンセントから抜いて拭き取り掃除をしましょう。

<「電源プラグ」のココをチェック!>
□電源プラグは、コンセントの間に隙間ができないようしっかり差し込んでいるか
□コンセントに差し込んだ電源プラグにホコリがたまっていないか、定期的に確認を

その「タコ足配線」は大丈夫?最大消費電力に注意

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延長コードやテーブルタップなどの配線器具には、消費電力の最大容量があります。
配線器具の取扱説明書や、裏側などに記載されているので確認しましょう。
「タコ足配線」などで、最大消費電力を超える電化製品を接続すると、発煙や発火などの恐れがあります。
また、エアコンなど消費電力の大きい家電のなかには延長コードの使用を禁止しているものもあります。配線器具を使用する前に家電の取扱説明書も確認してください。

こんなときはすぐに使用中止!異常をいち早く察知しましょう

日ごろから注意して配線器具を使っていても、劣化などで異変が起きることもあります。

・家電が使用中に勝手についたり消えたりする
・焦げたニオイなど異臭がする
・家電や配線器具が異常に熱くなっている

このような現象が発生するときは、すぐにつないでいる家電の使用を中止し、配線器具をコンセントから抜きましょう。

長期間使用している配線器具は、経年劣化で突然事故が起きることもあります。
家のなかにある配線器具をチェックして、劣化が気になるときは新しいものへの交換がおすすめです。

間もなく迎える年末。大掃除をする方も多いかと思います。
この機会に合わせて配線器具の状態を確認し、使い方や使う場所などを見直してはいかがでしょうか。
普段は見ない家具の裏にあるコンセントなども、あわせて確認してみましょう。
家のなかの安全を再点検して、気持ちよく2019年を迎えたいですね。

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