通り魔対策
確たる動機もなく、面識もない通りすがりの不特定の人に殺傷などの危害を加える通り魔事件。人がたくさんいるところ、明るい場所でも起こりうる脅威です。面識のない犯罪は後が絶えなく発生し、突発的な犯行に対しては避けられない場合が多いのも現実です。しかし、もし予兆がある場合は、少しでも被害を小さくする行動を取るようにしましょう。
外出時の何気ない行動にスキあり
もはや、絶対安全といえる場所・時間帯はないという現実を意識し、自分の身を守るために、個人レベルの対策を強化する必要があります。
注目を浴びるための犯行
多くの人でにぎわう街中で、白昼堂々と行われる凶行や、限りなくテロに近い無差別大量殺傷事件。とても恐ろしい犯罪です。
このような犯行は、周囲の注目を浴びたい、テレビやマスコミを騒がせたい、という「孤独感」や「自己顕示」などの心理により起こすと言われ、「劇場型犯罪」などと称されています。賑やかな目立つ場所で起こる可能性もあることを認識しましょう。
街頭で不注意に歩いていると狙われやすい
(2024年警察庁データ)
夜道など、人通りの少ない場所で、面識のない通りすがりの人をターゲットにして襲うのも"通り魔"です。
残業でフラフラ歩いていたり、イヤホンで大音量の音楽を聞く、スマートフォンに夢中になるなど、周囲を意識しないでいると危険です。犯行直前まで気づかれにくいと思われ、警戒心が高い人に比べて狙われやすくなります。
少しの警戒心を今以上に持てるかどうかがポイント
いつどこで巻き込まれるかわからない通り魔犯罪。発生する前、または周囲で発生したら、すぐさま避難できるようにする必要があります。
周囲の状況には敏感に
白昼堂々の通り魔犯罪には、なかなか事前の対策は難しいと言えます。とにかく日ごろから周囲に気を配ることが大切です。
- 周囲で騒いでいることをすぐに察知できるような態勢をとっておく
- 銃声や爆発音、奇声などが聞こえたら、そちらの方向には近づかず、少しでも危険を感じたらあわてずにその場所から極力離れる
- 素早く立ち去る、安全な建物に逃げ込むなど、一人ひとりが自分の身を守るようにする
悲鳴やざわつきには気づかないこともあります。また、周囲の変化に無関心な人が増え、騒ぎに気づいてもあまり気に留めないというように、当事者意識に乏しくなってきています。最初は、小さな騒ぎかもしれません。でも、そこで大きな事件が起きているかもしれないのです。
周囲の様子に気を配り、少しでも危険を感じたら逃げる態勢をとること。それが無駄なことだったら恥ずかしい、などと思わないこと。周囲の目より、まずは自分の身の安全を最優先しましょう。
単独で狙われてしまったら大声で具体的なSOSを
街頭で狙われないためには、路上での痴漢対策、スリ・ひったくり対策と同様の対策が有効です。
- 明るく、人通りが多く、見通しの良い安全な通勤・帰宅経路を使う
- イヤホンで大音量の音楽を聞きながら、またスマートフォンを操作しながら歩かない
- 助けを求めるときは、具体的なSOSを出す
単独で狙われる場合は、やはりスキがありそうな人が狙われやすいといえます。お酒を飲んだあとや満腹状態は、人間の思考力や反射神経を鈍らせ、とっさの判断を妨げるといわれます。また、残業などでフラフラ疲れきってみえる歩き方も危険でしょう。
また、周囲に助けを求めるときは、「キャー」「ワー」といった悲鳴だけでは、周囲の人も状況を把握できず、とっさに対応しにくいものです。「助けて」や「110番通報してください」など、できるだけ具体的なSOSを、大きな声で出してください。
日ごろから、防犯ブザーやホイッスルを携帯していれば、周囲に危険を知らせるときに役に立ちます。
「緊急時参照カード」を活用し、万が一事件に巻き込まれた場合に備えましょう!